米国総合債券『AGG』vs 投資適格社債『LQD』【徹底比較で結論あり】

結論・・・ 投資適格社債『LQD』の方が優れている。
株式市場が絶好調の中では話題に上ることも少ない債券です。基本的には、債権比率を高めれば高めるほどポートフォリオのパフォーマンスは下がります。
しかし、毎月配当がもらえたり株式市場が不安定になった際には債券は非常に重要な役割を果たします。
今までも何回か債券について研究し僕のポートフォリオにも組み込んでいます。
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今回からは2銘柄ずつ比較していき、よりよい投資対象となる債券を探していきたいと思います。オススメの債券があれば是非コメント欄から教えてください。
米国総合債券『AGG』vs 投資適格社債『LQD』【企業概要】
米国総合債券『AGG』 の企業概要
iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF(iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。ブルームバーグ・バークレイズ米国総合債券インデック スの 運用実績に連動する投資成果を目指す。米国の投資適格債券市場全体における銘柄 に投資する。国債、政府関連債、社債、MBS、ABS、およびCMBSも含む。
Bloombergから引用
情報技術『VGT』 の企業概要
iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETFは米国籍のETF(上場投資信託)。米ドル建て投資適格社債で構成される指数に連動する投資成果を目指す。
Bloombergから引用
米国総合債券『AGG』vs 投資適格社債『LQD』【基本情報】
銘柄名 | 米国総合債券『AGG』 | 投資適格社債『LQD』 |
---|---|---|
運用会社 | ブラックロック社 | ブラックロック社 |
発行年月 | 2003年9月 | 2002年7月 |
運用総額 | 約9.8兆円(8位) | 約4.3兆円(32位) |
株価(購入しやすさ) | 12,800円 | 14,800円 |
経費率 | 0.04% | 0.14% |
配当利回り | 2.12% | 2.47% |
配当月 | 毎月 | 毎月 |
投資対象 | 米国投資適格債券市場全般 | 米ドル建て投資適格社債 |
構成銘柄数 | 9,628銘柄 | 2,410銘柄 |

運用総額、株価、経費率、構成銘柄数は米国総合債券『AGG』が優れています。
発行年月、配当利回りは投資適格社債『LQD』が優れています。
米国総合債券『AGG』vs 投資適格社債『LQD』【シミュレーション結果】
Portfolio Allocations(ポートフォリオの割合)
- Portfolio1・・・米国総合債券『AGG』
- Portfolio2・・・投資適格社債『LQD』

Portfolio Returns(ポートフォリオの収益)・・・リスク&リターン面
- Portfolio1・・・米国総合債券『AGG』:5勝2敗
- Portfolio2・・・投資適格社債『LQD』:2勝5敗
銘柄名 | 米国総合債券『AGG』 | 投資適格社債『LQD』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 19,982ドル | 25,322ドル |
年率 | 4.02% | 5.43% |
標準偏差 | 3.66% | 7.16% |
最低成績の年率リターン | -1.98% | -3.79% |
最高値からの最大下落率 | -4.31% | -15.11% |
シャープレシオ | 0.76 | 0.60 |
ソルティノレシオ | 1.35 | 0.97 |

項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |

リスク&リターン面・・・ 米国総合債券『AGG』の勝ち
Portfolio Growth(ポートフォリオの成長)
- Portfolio1・・・米国総合債券『AGG』
- Portfolio2・・・投資適格社債『LQD』


2011年以降は投資適格社債『LQD』のパフォーマンスが一貫して良いです。
Annual Returns(年間収益)・・・キャピタルゲイン (収益面)
- Portfolio1・・・米国総合債券『AGG』:5勝12敗1分
- Portfolio2・・・投資適格社債『LQD』:12勝5敗1分


キャピタルゲイン(収益面)・・・投資適格社債『LQD』の勝ち
Portfolio Income(ポートフォリオ収入)・・・インカムゲイン (収入面)
- Portfolio1・・・米国総合債券『AGG』:0勝18敗
- Portfolio2・・・投資適格社債『LQD』:18勝0敗


インカムゲイン(収入面)・・・ 投資適格社債『LQD』 の勝ち
まとめ
- リスク&リターン面・・・米国総合債券『AGG』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・投資適格社債『LQD』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・投資適格社債『LQD』の勝ち
- 結論・・・投資適格社債『LQD』の方が優れている。

値動きの安定感の面で考えれば米国総合債券『AGG』が優れていますがキャピタルゲイン、インカムゲインを考えれば投資適格社債『LQD』の方が優れていると思います。
毎月分配金がもらえるので、債券ETFはその点非常に嬉しいです。
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本日は以上です。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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