『AGG』『BND』『LQD』米国債券ETFの徹底比較【2021年4月】
今回は米国債券ETFでも人気の高い『AGG』『BND』『LQD』の3つを比較していきます。
前回の記事から時間が経過しているので、情報を更新し研究もさらに深堀して行っていきます。
前回記事はこちら
『AGG』『BND』『LQD』米国債券ETFの徹底比較[2020年12月]
債券ETFをポートフォリオに組み入れることにより、株価暴落時のリスクを減らすことが可能です。
また、暴落時からの回復を待ってから売却し、価格が戻り切れていない株を購入することで資産拡大スピードを増すことが出来ます。
それでは、是非最後までご覧ください。
『AGG』『BND』『LQD』の基本情報を比較
『AGG』『BND』『LQD』の基本情報一覧表
ティッカー | AGG | BND | LQD |
---|---|---|---|
名称 | iシェアーズ・コア米国総合 債券市場ETF | バンガード・米国トータル 債券ETF | iシェアーズiBoxx米ドル建て 投資適格社債ETF |
運用会社 | ブラックロック社 | バンガード社 | ブラックロック社 |
インデックス | ブルームバーグ・ バークレイズ米国 総合インデックス | バークレイズ 総合不動調整 インデックス | Marki iBoxx米ドル建て リキッド投資適格指数 |
経費率 | 0.04% | 0.035% | 0.14% |
配当利回り | 2.16% | 1.96% | 2.56% |
配当月 | 毎月 | 毎月 | 毎月 |
運用開始日 | 2003年9月22日 | 2007年4月3日 | 2002年7月22日 |
ベータ値 | 0.08 | -0.03 | 0.40 |
実効デュレーション | 6年 | 6年 | 9年 |
経費率に関しては、『BND』が最も低く年0.035%となっています。
配当利回りに関しては、『LQD』が最も高く2.56%と一番高くなっています。
ベータ値とは
株価指数(S&P500)に対する、株価の感応度のこと。
例えばベータ値が1の銘柄は、S&P500が1%上昇すると1%上昇し、S&P500が1%下降すると1%下降します。
このベータ値で『AGG』『BND』『LQD』を比較してみると以下のようになります。
- AGG・・・S&P500が1%下降すると0.08%下降する。
- BND・・・S&P500が1%下降すると0.03%上昇する。
- LQD・・・S&P500が1%下降すると0.40%下降する。
BNDが株価の値動きにたいして非常にマイルドな値動きになり、かつ逆の値動きをすることが分かります。
実効デュレーションとは
市場金利(米国10年債)の変化に対応する債券価格の変化の感応度のこと。
- 年数が少ない・・・市場金利に影響を受けにくい
- 年数が多い ・・・市場金利に影響を受けやすい
これから考えると、『AGG』(6年)と『BND』(6年)と比べて『LQD』(9年)は市場金利の影響を受けやすいと言えます。
『AGG』『BND』『LQD』の構成銘柄を比較
『AGG』『BND』『LQD』の残存年数一覧表
残存年数 | AGG | BND | LQD |
---|---|---|---|
1年未満 | 2.1% | 0.7% | 1.3% |
1~5年 | 50.8% | 50.0% | 20.9% |
5~10年 | 28.4% | 28.3% | 34.2% |
10~15年 | 1.9% | 2.0% | 5.2% |
15~20年 | 3.8% | 4.1% | 9.6% |
20年超 | 13.0% | 14.9% | 28.8% |
残存年数で考えてみると、『AGG』と『BND』はほぼ同じで、短期債券が多いです。
一方で『LQD』は比較的、長期債券が多い印象を受けます。
『LQD』は長期債券が多いため、配当利回りが高く値動きも大きくなります。
『AGG』『BND』『LQD』の信用格付け一覧表
トータル・リターン | AGG | BND | LQD |
---|---|---|---|
米国政府 | 0.0% | 63.4% | 0.0% |
キャッシュ、デリバティブ | 1.3% | 0.0% | 1.3% |
AAA | 68.9% | 5.0% | 1.7% |
AA | 2.7% | 3.2% | 7.3% |
A | 11.4% | 12.6% | 38.6% |
BBB | 15.6% | 15.8% | 51.0% |
BB | 0.0% | 0.0% | 0.1% |
『LQD』は信用格付けがBBBが多く、『AGG』や『BND』と比べてリスクが高いことが分かります。
『AGG』『BND』『LQD』の実績を比較
『AGG』『BND』『LQD』のトータル・リターン一覧表
残存年数 | AGG | BND | LQD |
---|---|---|---|
1年 | 0.70% | 0.78% | 8.54% |
3年 | 4.60% | 4.67% | 6.85% |
5年 | 3.05% | 3.08% | 5.17% |
10年 | 3.36% | 3.39% | 5.45% |
設定来 | 3.97% | 4.09% | 5.61% |
どの期間を見てみても、『LQD』のパフォーマンスが優れています。
『AGG』『BND』『LQD』のチャート比較


赤色・・・『AGG』
緑色・・・『BND』
紫色・・・『LQD』
『AGG』と『BND』は似たような値動きをしていますが、『LQD』のボラティリティは比較的高いです。
まとめ
- 『AGG』『BND』のボラティリティは低く、同じような値動きをしている。
- 『AGG』『BND』では、経費率とトータル・リターンが優れる『BND』が良い。
- 『AGG』『BND』『LQD』では『LQD』がトータル・リターン、配当利回りで最も優れる。
- 個人的には『LQD』が最も良いと考え、100万円程度投資中。
本日から、まとめはリスト化していきます。
僕が投資している銘柄についてはこちらの記事でまとめています。
米国株、米国ETFの評価損益公開【2021年4月】
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