S&P小型株『IJR』vs S&P中型株『IJH』【サイズ別ETFの過去のリターンを比較】
小型株と中型株の違いがとにかく気になったので、過去のリターンを比較しました。過去のリターンがそのまま今後も続くというわけではありませんが、それぞれの特徴を知ることで今後の投資戦略の参考にすることができます。S&P500で大型株が注目される中、あまり目立たない小型株と中型株です。特徴を知っておけば、今後も投資しないぞ!!とか、こういった場合は投資すべきだな!!とか判断することができます。それでは、是非最後までご覧ください。
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結論・・・S&P小型株『IJR』の方が優れている。
結果としてはS&P小型株『IJR』が優れていました。僕の中で小型株=ちっちゃい会社の集まりで弱小というイメージでした。しかしこのイメージは大きな間違いで、可能性に満ちた子供たちの集まりだったようです。
S&P小型株『IJR』vs S&P中型株『IJH』【企業概要】
S&P小型株『IJR』の企業概要
iシェアーズ・コアS&P小型株ETF(iShares Core S&P Small-Cap ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。S&P小型株600種指数に連動する投資成果を目指す。サンプリング法で指数をトラックする。同指数は、米国株式市場に上場している小型株のパフォーマンスを示す。
Bloombergから引用
S&P中型株『IJH』の企業概要
iシェアーズ・コアS&P中型株ETF(iShares Core S&P Mid-Cap ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。S&P中型株400種指数のパフォーマンスに連動する投資成果を目指す。米国の中型株を保有。サンプリング法で指数をトラックし、投資銘柄を選定する。四半期ごとに時価総額方式を用いて保有銘柄のウエートを算定し、リバランスする。
Bloombergから引用
S&P小型株『IJR』 vs S&P中型株『IJH』【基本情報】
銘柄名 | S&P小型株『IJR』 | S&P中型株『IJH』 |
---|---|---|
運用会社 | ブラックロック社 | ブラックロック社 |
発行年月(運用年数) | 2000年5月22日 | 2000年5月26日 |
運用総額 | 約7.6兆円(15位) | 約7.0兆円(19位) |
株価(購入しやすさ) | 12,309円 | 29,936円 |
経費率 | 0.06% | 0.05% |
配当利回り | 0.91% | 1.09% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | 米国の小型株600種指数 | 米国の中型株400種指数 |
構成銘柄数 | 683銘柄 | 404銘柄 |

S&P小型株『IJR』の方が運用総額が大きく人気があります。株価(購入しやすさ)もS&P小型株『IJR』の方が安いです。一方でS&P中型株『IJH』は、僅差で経費率、配当利回りで優れています。
S&P小型株『IJR』 vs S&P中型株『IJH』【シミュレーション結果】
ポートフォリオの割合
- S&P小型株『IJR』
- S&P中型株『IJH』

リスク&リターン面
- S&P小型株『IJR』:3勝2敗2分
- S&P中型株『IJH』:2勝3敗2分
銘柄名 | S&P小型株『IJR』 | S&P中型株『IJH』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 78,550ドル | 69,698ドル |
年率 | 10.49% | 9.85% |
標準偏差 | 19.08% | 17.50% |
最低成績の年率リターン | -31.52% | -36.18% |
最高値からの最大下落率 | -51.79% | -49.45% |
シャープレシオ | 0.55 | 0.55 |
ソルティノレシオ | 0.80 | 0.80 |

項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |

リスク&リターン面・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
キャピタルゲイン (収益面)
- S&P小型株『IJR』
- S&P中型株『IJH』



キャピタルゲイン(収益面)・・・ S&P小型株『IJR』の勝ち
小型株の方が成長性があるということなのだと思います。
Portfolio Income(ポートフォリオ収入)・・・インカムゲイン (収入面)
- S&P小型株『IJR』:6勝13敗2分
- S&P中型株『IJH』:13勝6敗2分


インカムゲイン(収入面)・・・S&P中型株『IJH』の勝ち
会社の規模が大きい方がやはり配当を出します。小型株は成長性は大きいですが、配当は少なめですね。
トータルリターン
- S&P小型株『IJR』:822.1%
- S&P中型株『IJH』:684.6%


トータルリターン・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
小型株はキャピタルゲインで勝ち、インカムゲインで負けていたもののトータルリターンで逆転されることはなかったです。
まとめ
- リスク&リターン面・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・S&P中型株『IJH』の勝ち
- トータルリターン・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- 結論・・・S&P小型株『IJR』の方が優れている。

結論はS&P小型株『IJR』が優れていました。やはり中型株よりも小型株の方が魅力がありました。この記事を書いている最中に一つ疑問が出てきました。あれ?小型株がこんなに強かったらS&P500(大型株)=絶対王者にも勝ってしまうのでは!?確かに全米株式VTIとS&P500を比較した際は、全米株式VTIの方が勝っていました。つまり、小型株や中型株が含まれていないS&P500のリターンの方が劣っていたのです。これまでの結果を考えると小型株は大型株に勝ってしまうのではと考えられます。※明日は小型株と大型株を比較していきます!!
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