S&P小型株『IJR』vs S&P500(大型株)『IVV』【サイズ別ETFの過去のリターンを徹底比較】
S&P小型株とS&P500(大型株)とどちらが優れているか比較しました。実は前回、S&P小型株とS&P中型株を比較してS&P小型株の方が優れているという結果になりました。
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この結果から、もしかしたら小型株の方が大型株(S&P500)よりも優れているのではという考えに至りました。僕としては、S&P500は最強の指数だと思っていました。世界のETFでも純資産で第1位と第2位がS&P500に連動したETF『SPY』と『IVV』ですからね!!ただ、今回は衝撃の比較結果となりました…

結論・・・S&P小型株『IJR』の方が優れている。
えっ!?という感じですよね。S&P500最強伝説があったので、勝手に最強と思っておりました。間違いがあればご指摘ください!!このままでは僕は小型株投資を開始してしまいます笑
S&P小型株『IJR』vs S&P500(大型株)『IVV』 【企業概要】
S&P小型株『IJR』の企業概要
iシェアーズ・コアS&P小型株ETF(iShares Core S&P Small-Cap ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。S&P小型株600種指数に連動する投資成果を目指す。サンプリング法で指数をトラックする。同指数は、米国株式市場に上場している小型株のパフォーマンスを示す。
Bloombergから引用
S&P500(大型株)『IVV』の企業概要
iシェアーズ・コアS&P500 ETF(iShares Core S&P 500 ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。S&P500種指数のパフォーマンスに連動する投資成果を目指す。S&P500種指数の全構成銘柄に投資し、主に米国の大型株を保有。四半期ごとに時価総額方式を用いて保有銘柄のウエートを算定し、リバランスする。
Bloombergから引用
S&P小型株『IJR』 vs S&P500(大型株)『IVV』【基本情報】
銘柄名 | S&P小型株『IJR』 | S&P500(大型株)『IVV』 |
---|---|---|
運用会社 | ブラックロック社 | ブラックロック社 |
発行年月(運用年数) | 2000年5月22日 | 2000年5月19日 |
運用総額 | 約7.6兆円(第15位) | 約33.7兆円(第2位) |
株価(購入しやすさ) | 12,309円 | 49,477円 |
経費率 | 0.06% | 0.03% |
配当利回り | 0.91% | 1.09% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | 米国の小型株600種指数 | 米国の大型株500種指数 |
構成銘柄数 | 683銘柄 | 509銘柄 |

S&P500(大型株)『IVV』の方が運用総額が大きく人気があります。また経費率も低く、配当利回りも高いです。一方でS&P小型株『IJR』は株価(購入しやすさ)と構成銘柄数で上回っています。
S&P小型株『IJR』 vs S&P500(大型株)『IVV』【シミュレーション結果】
ポートフォリオの割合
- S&P小型株『IJR』
- S&P500(大型株)『IVV』

リスク&リターン面
- S&P小型株『IJR』:5勝2敗
- S&P500(大型株)『IVV』:2勝5敗
銘柄名 | S&P小型株『IJR』 | S&P中型株『IJH』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 78,550ドル | 51,233ドル |
年率 | 10.49% | 8.23% |
標準偏差 | 19.08% | 14.84% |
最低成績の年率リターン | -31.52% | -37.02% |
最高値からの最大下落率 | -51.79% | -50.78% |
シャープレシオ | 0.55 | 0.52 |
ソルティノレシオ | 0.80 | 0.75 |

項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |

リスク&リターン面・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
やはりというか、まさかの結果です。S&P500に連動したETFは大人気なので圧倒的にパフォーマンスが優れていると思いきやです。S&P小型株『IJR』は値動きは激しい点が気になるものの、その点を除けばパフォーマンスは非常に優れています。
キャピタルゲイン (収益面)
- S&P小型株『IJR』
- S&P500(大型株)『IVV』



キャピタルゲイン(収益面)・・・ S&P小型株『IJR』の勝ち
ラッセル2000、S&P500中型株『IJH』と比較した時と同様に、小型株の方が成長性があるということなのだと思います。
Portfolio Income(ポートフォリオ収入)・・・インカムゲイン (収入面)
- S&P小型株『IJR』:11勝10敗
- S&P500(大型株)『IVV』:10勝11敗


インカムゲイン(収入面)・・・S&P中型株『IJR』の勝ち
あれっ???なんで!?という結果でした。大企業は成熟した企業が多いので、配当を多く出すんじゃないの?という感じです。全く予想外の結果です。これだから投資は面白い!!
トータルリターン
- S&P小型株『IJR』:822.1%
- S&P500(大型株)『IVV』


トータルリターン・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
キャピタルゲインもインカムゲインもS&P小型株『IJR』が優れていたので、そりゃそうだろという結果になりました。トータルリターンのチャートを見ると、やはり値動きは激しいので握力は試されると思います。しかしパフォーマンスは圧倒的に良いです。
まとめ
- リスク&リターン面・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- トータルリターン・・・S&P小型株『IJR』の勝ち
- 結論・・・S&P小型株『IJR』の方が優れている。

結論はS&P小型株『IJR』が優れていました。S&P500は最強だと考えていたので、とにかく衝撃の結果となりました。ウォーレンバフェットが遺言でS&P500に連動した投資商品を買いなさいと言われていたのは何で!?となってしまいました。僕なりに考えたS&P500のメリットとしては、チャートがきれいな右肩上がりで値動きも荒くないので暴落時に狼狽売りしにくいことが考えられます。①値動き荒い。②でも最終的なリターンは大きくなる。この2点をしっかりと頭に入れて投資するのであれば、S&P小型株『IJR』は非常に魅力的な投資先になるのではないでしょうか。今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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