【シーゲル流ポートフォリオ】を米国ETFで作成する方法
今回は、ジェレミー・シーゲルの名著『株式投資の未来』をもとに研究しています。
この記事を読むことで、ジェレミー・シーゲルのポートフォリオを米国ETFで簡単に作成することができます。※すぐ下を見ていただければどの米国ETFを選べばよいか分かります。
それでは是非、最後までご覧ください。
【シーゲル流ポートフォリオ】の米国ETF5選
- VTI・・・バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
- VEU・・・バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)ETF
- VTV・・・バンガード・米国バリューETF
- VHT・・・バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF
- VYM・・・バンガード・米国高配当株ETF
ご覧の通り、全て手数料が低いバンガード社のETFを選びました。
ジェレミー・シーゲル氏について簡単に紹介し、D-I-Vの基本方針についても紹介していきます。
各ETFの割合についても研究していきます。
ジェレミー・シーゲルとは
ジェレミー・ジェームズ・シーゲル(1945年11月14日生まれ)は、パンシルバニア大学ウォートンのファイナンスの教授です。
『証券投資の大家』と呼ばれ、米国株式市場における有名人の一人です。
シーゲルが書いた『株式投資の未来』は、インデックス投資や高配当株の長期投資を行っている『個人投資家のバイブル』といえます。
シーゲルの『D-I-Vの基本方針』について
シーゲル流の投資戦略は、長期で高配当株やバリュー株を中心につみたて投資していき、配当金を再投資に回していくことがポイントです。
『D-I-Vの基本方針』に従って運用していけば、より高いリターンを目指せると述べられています。
配当(Dividend)『D-I-Vの基本方針』
個別銘柄の選択にあたっては、持続可能なペースでキャッシュフローを生成し、それを配当として株主に還元する銘柄を選ぶ。
『株式投資の未来』
シーゲルは配当を再投資することが非常に大切と主張しています。
配当は現在から将来にかけて、キャッシュフローを最大化させる武器になります。
高配当株は一般的に成熟企業が多く、投資家が収益の見通しに悲観的になっています。
そして株価は適正水準を下回りますが、高配当を維持すればトータルリターンは平均を上回ります。
また、株価の下落は配当利回りの上昇を意味します。
株価が下がれば配当再投資する際の株の積み増しペースが加速します。
その後株価が元に戻れば、得られるリターンは加速的に増えます。
国際(Inernational)『D-I-Vの基本方針』
国際のトレンドを認識する。このままいけば、世界経済の均衡が崩れ、中心は米国・欧州・日本から中国・インドをはじめとする発展途上国へとシフトする。
『株式投資の未来』
ジェレミーシーゲルは世界的に事業展開する企業に投資することを推奨しています。
先進国は少子高齢化が進んでいる一方で、新興国は安い労働力を武器に経済成長のスピードを拡大しています。
僕たち日本人は、投資すると考えた場合にはまず日本株を買おうと考えます。
しかし、世界的に見てみれば日本よりも優れた企業は多くあるのです。
僕がこの国内株バイアスに気が付いたのは、2020年の中国出張でした。
まず、中国は日本よりもはるかに技術が劣っていると考えていたのですが、中国のアプリや自動車、地下鉄、建物を見て中国の方が進んでいると感じました。
また地下鉄に乗った際に、中国人の男性が中国株をアイフォーンで取引している姿を見かけました。
その時に「井の中の蛙」と正直思いました。
その後、僕も日本株の株価をアイフォーンで確認したのですが、中国人から見てみれば僕が日本株に投資している姿は同じように「井の中の蛙」と思われることに気が付きました。
パフォーマンスを比較して気が付きましたが、日本株よりも米国株の方が過去のパフォーマンスは圧倒的に良いです。
この時以来、僕は米国株を主な投資先としています。
バリュエーション(Valuation)『D-I-Vの基本方針』
成長見通しに対してバリュエーションが適切な株を買い続ける。IPOや人気銘柄(グロース株)は避ける。個別銘柄であれ、業界であれ、市場の大勢が「絶対に買い」と見ているうちは買わない。
『株式投資の未来』
IPOされる銘柄や、グロース銘柄は企業の実際の価値以上に将来への期待から割高になっている傾向があります。
長期投資においては、割高なグロース株は避けるべき銘柄となります。
反対に、バリュエーションが低いセクターは下記の3つです。
- ヘルスケアセクター
- 生活必需品セクター
- エネルギーセクター
【シーゲル流ポートフォリオ】について
- インデックスファンド・・・50%
- 『D-I-Vの基本方針』のリターン補完戦略・・・50%
「株式投資の未来」では以上の2つに50%ずつ投資するポートフォリオをシーゲルは推奨しています。
インデックスファンド・・・50%
インデックスファンドのうち、米国を30%、米国以外を20%に配分する必要があります。
これにより、全世界に幅広く分散投資することができます。
バンガード社のETFで考えた場合、以下のようになります。
- 米国(30%)・・・VTI
- 米国以外(20%)・・・VEU
『D-I-Vの基本方針』のリターン補完戦略・・・50%
シーゲル氏が推奨する『D-I-Vの基本方針』のリターン補完戦略は以下の4種になります。
- バリュー株・・・12.5%
- グローバル株・・・12.5%
- セクター株・・・12.5%
- 高配当株・・・12.5%
バンガード社のETFで考えた場合、以下のようになります。
- バリュー株(12.5%)・・・VTV
- グローバル株(12.5%)・・・VEU
- セクター株(12.5%)・・・VHT
- 高配当株(12.5%)・・・VYM
【シーゲル流ポートフォリオ】
- 米国(30%)・・・VTI
- 米国以外、グローバル株(32.5%)・・・VEU
- バリュー株(12.5%)・・・VTV
- セクター株(12.5%)・・・VHT
- 高配当株(12.5%)・・・VYM
米国以外とグローバル株で『VEU』を選んでいますので、シーゲル流ポートフォリオ全体に占める『VEU』の割合は32.5%となります。
【シーゲル流ポートフォリオ】とまとめ

- 米国(30%)・・・VTI
- 米国以外、グローバル株(32.5%)・・・VEU
- バリュー株(12.5%)・・・VTV
- セクター株(12.5%)・・・VHT
- 高配当株(12.5%)・・・VYM
以上のポートフォリオを組むことは、我々個人投資家にも可能です。
また、ポートフォリを全てETFで構成することでリスクを極限まで下げることが可能です。
ジェレミー・シーゲルの戦略に共感された方は、今後の投資戦略の参考にしてみてください。
最後に、他の著名投資家のポートフォリオを紹介させていただきます。
ウォーレン・バフェットの最新ポートフォリオ【2021年-1】
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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