『LQD』『TLT』『EDV』米国債券ETFの徹底比較【2021年4月】

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『LQD』『TLT』『EDV』米国債券ETFの徹底比較【2021年4月】

今回は米国債券ETFでも比較的残存年数が長い『LQD』『TLT』『EDV』の3つを比較していきます。

僕はこの3つの米国債券ETFのうち、『LQD』に約100万円分、『EDV』に約50万円分投資しています。

債券ETFをポートフォリオに組み入れることにより、株価暴落時のリスクを減らすことが可能です。

また、暴落時からの回復を待ってから債券を売却し、価格が戻り切れていない株を購入することで資産拡大スピードを増すことが出来ます。

それでは、是非最後までご覧ください。

『LQD』『TLT』『EDV』の基本情報を比較

『LQD』『TLT』『EDV』の基本情報一覧表

ティッカーLQDTLTEDV
名称iシェアーズiBoxx米ドル建て
投資適格社債ETF
iシェアーズ米国国債20年超ETFバンガード超長期米国債ETF
運用会社ブラックロック社ブラックロック社バンガード社
インデックスMarki iBoxx米ドル建て
リキッド投資適格指数
IDC US Treasury 20+Year Index
(4PM)
ブルームバーグ・バークレイズ
米国債STRIPS[20-30年]
均等額面指数
経費率0.14%0.15%0.07%
配当利回り2.56%1.60%2.21%
配当月毎月毎月1月、4月、7月、10月
運用開始日2002年7月22日2002年7月22日2007年12月10日
ベータ値0.300.18-0.97
実効デュレーション9.4年18.6年24.6年
『LQD』『TLT』『EDV』の基本情報一覧表

経費率は、『EDV』が最も低く年0.07%となっています。

さすがバンガード社といった感じです。

配当利回りに関しては、『LQD』が2.56%と一番高くなっています。

一方で『TLT』は意外と低く、1.60%しかありません。

配当月は、『LQD』と『TLT』は毎月です。

配当金が毎月もらえるということは、僕にとって非常に価値が大きいです。


ベータ値とは

株価指数(S&P500)に対する、株価の感応度のこと。

例えばベータ値が1の銘柄は、S&P500が1%上昇すると1%上昇し、S&P500が1%下降すると1%下降します。

このベータ値で『LQD』『TLT』『EDV』を比較してみると以下のようになります。

  • LQD・・・S&P500が1%下降すると0.30%下降する。
  • TLT・・・S&P500が1%下降すると0.18%下降する。
  • EDV・・・S&P500が1%下降すると0.97%上昇する。

ここで特に注目したいのでは、『EDV』がS&P500とほぼ逆相関の動きをするということです。

また『EDV』はS&P500よりも若干劣るものの、ボラティリティが高いことが分かります。

実効デュレーションとは

市場金利(米国10年債)の変化に対応する債券価格の変化の感応度のこと。

  • 年数が少ない・・・市場金利に影響を受けにくい
  • 年数が多い ・・・市場金利に影響を受けやすい

『LQD』⇒『TLT』⇒『EDV』の順で、市場金利の影響を受けにくいです。

『LQD』『TLT』『EDV』の構成銘柄を比較

『LQD』『TLT』『EDV』』の残存年数一覧表

残存年数LQDTLTEDV
キャッシュ、デリバティブ等1.30%0.11%0.00%
1年未満0.00%0.00%0.00%
1~5年20.93%0.00%0.00%
5~10年34.09%0.00%0.00%
10~15年5.26%0.00%0.00%
15~20年9.58%0.09%0.20%
20年超28.84%99.80%99.80%
『LQD』『TLT』『EDV』の残存年数一覧表

『LQD』と比較して『TLT』と『EDV』は残存年数が長いものが多いです。

名称を見て明らかですが。

  • 『TLT』・・・iシェアーズ米国国債20年超ETF
  • 『EDV』・・・バンガード超長期米国債ETF

『LQD』『TLT』『EDV』の実績を比較

『LQD』『TLT』『EDV』のトータル・リターン一覧表

残存年数LQDTLTEDV
1年8.54%-17.13%-21.04%
3年6.85%5.72%6.95%
5年5.17%3.04%3.71%
10年5.45%6.66%9.47%
設定来5.61%6.30%7.46%
『LQD』『TLT』『EDV』のトータル・リターン一覧表

『EDV』⇒『TLT』⇒『LQD』の順で設定来のトータル・リターンが高いです。

ただし、短期のトータル・リターンを比較してみると逆の順番となっています。

直近1年では、株式市場が高騰しているため『TLT』、『EDV』はともに大幅なマイナスとなっています。

設定来のトータル・リターンから考えると、【今は買い時】だと言えます。


『LQD』『TLT』『EDV』のチャート比較

『LQD』『TLT』『EDV』の1年チャート

『LQD』『TLT』『EDV』の1年チャート
  • 赤色・・・『LQD』
  • 青色・・・『TLT』
  • 緑色・・・『EDV』

トータル・リターンと同様に『TLT』、『EDV』は右肩下がりとなっています。

『LQD』『TLT』『EDV』のチャート(2007年以降)

『LQD』『TLT』『EDV』のチャート(2007年以降)
  • 赤色・・・『LQD』
  • 青色・・・『TLT』
  • 緑色・・・『EDV』

『EDV』の値動きが最も大きいです。

2020年のコロナショック後には価格が急騰し、その後の株式市場の回復で大きく下落しています。

続いて値動きが大きいのが『TLT』です。

『EDV』と『TLT』は債券というよりは株式のような値動きをしています。

この二つと考えると『LQD』は非常に小さな値動きだといえます。

『LQD』『TLT』『EDV』『IVV』のチャート(2007年以降)

『『LQD』『TLT』『EDV』『IVV』のチャート(2007年以降)
  • 赤色・・・『LQD』
  • 青色・・・『TLT』
  • 緑色・・・『EDV』
  • 黄色・・・『IVV』(S&P500に連動)

債券ETF同士を比較してきましたが、最後にS&P500ともチャート比較していきます。

S&P500に連動した『IVV』は非常にきれいな右肩上がりのチャートとなっています。

これを見てしまうと債券ETFを購入する理由が見当たらないような気もしてしまいます。

そこで、リーマンショック時とコロナショック時のチャートに注目していきます。

『LQD』『TLT』『EDV』『IVV』のチャート(リーマンショック時)

『LQD』『TLT』『EDV』『IVV』のチャート(リーマンショック時)

リーマンショック時では『TLT』、『EDV』が大きく上昇していることが分かります。

長期間株式市場が低迷したため、その間はずっとパフォーマンスが優れています。

しかし、『LQD』は株式市場よりは値動きが小さいものの下落しています。

『LQD』『TLT』『EDV』『IVV』のチャート(コロナショック時)

『LQD』『TLT』『EDV』『IVV』のチャート(コロナショック時)

コロナショック時も同様に、『TLT』、『EDV』は大きく上昇しています。

一方で、今回のコロナショックでは比較的安全とみられている債券価格も下落しました。

『LQD』はリーマンショック時とは異なり、大きく下落していることが分かります。

まとめ

  • 『LQD』『TLT』『EDV』で配当利回りが一番高いのは『LQD』
  • 『LQD』『TLT』『EDV』でトータル・リターンが最も良いのは『EDV』
  • 『LQD』『TLT』『EDV』で株式市場の暴落時に強いのは『TLT』『EDV』
  • 『LQD』『TLT』『EDV』でポートフォリオのボラティリティを下げたい場合は『LQD』

僕のポートフォリオに占める債券比率は、【現代ポートフォリオ理論】で決めています。

現代ポートフォリオ理論を分析(WealthNaviのリスク許容度5段階)

ただ、『TLT』『EDV』は株式市場並みのボラティリティの高さですので、リスクは大きいです。

僕は今回のコロナショックを経験して、大きく価格が下がっている株式市場をチャンスと考え買い向かうことがあまりできませんでした。

(400万円程度S&P500に連動する商品を購入しましたが、暴落が怖くて20万円程度で利益確定)

現在、好調すぎる株式市場で含み益はどんどん増えています。

次に暴落が来た際にこれらの含み益が吹き飛び、含み損となってしまうと低迷している金融商品を買い向かうことは難しいと思います。

暴落時に値上がりが見込める『TLT』『EDV』といった商品は、暴落時の対策に最適な商品だと思います。

次の暴落に備えて僕は『EDV』を50万円分買っています。

僕はこの50万円分の『EDV』で、暴落時に加速度的に資産を増やす予定です。

最後に関連記事を紹介しています。

『AGG』『LQD』『HYG』米国債券ETFの徹底比較【2021年4月】

超長期米国債ETFの『EDV』を株価暴落に備えて研究

今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

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