現代ポートフォリオ理論を分析(WealthNaviのリスク許容度5段階)
以前紹介したWealthNaviについては現代ポートフォリオ理論が使われています。
WealthNavi(ウェルスナビ)の特徴を紹介【前半】
今回は、リスク許容度5段階でポートフォリオがどのように変化するのか分析していきます。

Portfolio Visualizerを用いたシミュレーション結果も追加しました。
この記事を参考にすることで、ご自身のポートフォリオのリスクを最適化することができます。
是非、最後までご覧ください。
現代ポートフォリオ理論のリスク許容度5段階について
現代ポートフォリオ理論のリスク許容度5段階一覧表
保有資産 | リスク許容度1 | リスク許容度2 | リスク許容度3 | リスク許容度4 | リスク許容度5 |
---|---|---|---|---|---|
米国株(VTI) | 15.0% | 26.5% | 31.9% | 35.0% | 35.0% |
先進国株(VEA) | 5.0% | 11.9% | 21.6% | 28.6% | 32.9% |
新興国株(VWO) | 5.0% | 5.0% | 6.5% | 9.5% | 14.6% |
債券(AGG) | 35.0% | 35.0% | 28.2% | 12.9% | 5.0% |
金(GLD) | 5.0% | 5.0% | 6.8% | 9.0% | 7.5% |
不動産(IYR) | 5.0% | 5.0% | 5.0% | 5.0% | 5.0% |
物価連動債(TIP) | 30.0% | 11.6% | 0% | 0% | 0% |
米国株(VTI)について
リスク許容度が高くなるにつれて、米国株(VTI)の保有比率を高める必要があります。
リスク許容度が低い方は15.0%、リスク許容度が高い方は35.0%を目標に設定すると良いです。
先進国株(VEA)について
リスク許容度が高くなるにつれて、先進国株(VEA)の保有比率を高める必要があります。
リスク許容度が低い方は5.0%、リスク許容度が高い方は32.9%を目標に設定すると良いです。
新興国株(VWO)について
リスク許容度が高くなるにつれて、新興国株(VWO)の保有比率を高める必要があります。
リスク許容度が低い方は5.0%、リスク許容度が高い方は14.6%を目標に設定すると良いです。
債券(AGG)について
リスク許容度が高くなるにつれて、債券(AGG)の保有比率を低くする必要があります。
リスク許容度が低い方は35.0%、リスク許容度が高い方は5.0%を目標に設定すると良いです。
金(GLD)について
リスク許容度が高くなるにつれて、金(GLD)の保有比率を高める必要があります。
リスク許容度が低い方は5.0%、リスク許容度が高い方は7.5%を目標に設定すると良いです。
不動産(IYR)について
リスク許容度に関係なく5.0%の保有を目標に設定すると良いです。
物価連動債(TIP)について
リスク許容度が高くなるにつれて、物価連動債(TIP)の保有比率を低くする必要があります。
リスク許容度が低い方は30.0%、リスク許容度が高い方は0%を目標に設定すると良いです。
現代ポートフォリオ理論のリスク許容度5段階ポートフォリオ
リスク許容度1のポートフォリオ

リスク許容度2のポートフォリオ

リスク許容度3のポートフォリオ

リスク許容度4のポートフォリオ

リスク許容度5のポートフォリオ

現代ポートフォリオ理論のリスク許容度5段階のシミュレーション結果
リスク許容度1から5の各ポートフォリオで、実際にリスクとリターンがどのように変化するのか『Portfolio Visualizer』を用いて検証してみました。
念のため、このPortfolio Visualizerの使い方をまとめた記事を紹介しておきます。
Portfolio Visualizerの使い方 【ポートフォリオ分析ツール】
リスク許容度1,2,3を比較
- Portfolio 1・・・リスク許容度1
- Portfolio 2・・・リスク許容度2
- Portfolio 3・・・リスク許容度3




リーマンショック時はリスク許容度1が優れています。
しかし、2015年以降はリスク許容度が高い方がリターンが優れていることが分かります。
リスク許容度3,4,5を比較
- Portfolio 1・・・リスク許容度3
- Portfolio 2・・・リスク許容度4
- Portfolio 3・・・リスク許容度5




リスク許容度が高ければ高いほど、リターンが大きくなると思いきやリスク許容度4が一番リターンが大きくなりました。
ただ、チャートを見ても分かる通り2021年でかろうじてリスク許容度3のリターンを上回っている状態です。
よって、リスク許容度3が最も優れていると思いました。
まとめ
- 現代ポートフォリオ理論は、VTI、VEA、VWO、AGG、GLD、IYR、TIPの比率を調整して再現が可能
- 5段階のリスク許容度のうち、リスク許容度3を参考にすべき
- 米国株の保有比率が高いほどリターンが高くなる傾向にある

最後までご覧いただきありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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