レイ・ダリオの最新ポートフォリオ【2021年-1】
今回は、ヘッジファンド界の帝王であるレイ・ダリオの直近の売買をご紹介していきます。
我々個人投資家としては、レイ・ダリオのどのような市場環境でも安定的な成績をだすオール・ウェザー型ポートフォリオを研究することでより安定したリターンを得ることができます。
レイ・ダリオの『オール・ウェザー戦略』、『オール・シーズンズ戦略』とは?
どういう考えで投資しているのかについても僕なりに分析していくので、今後の投資戦略の参考にしてください。
それでは是非、最後までご覧ください。
レイ・ダリオが創業したブリッジウォーター・アソシエーツについて
レイ・ダリオが創業したブリッジ・ウォーター・アソシエイツの運用スタイルは『最小リスクで最大の利回りを目指す』というもので、2008年のリーマンショックの際もプラスの運用成績で乗り切っている。
その運用の安全性から、CalPERSなどの大手基金からも資金を集めている。
ブリッジ・ウォーターの運用スタイルは市場全体の動きとは乖離したプラスのリターンをあげるアルファ戦略をとっており、市場平均に対してより多くのリターンを稼ぎ出さなければヘッジファンドを活用するメリットはないと断言している。
現在ブリッジ・ウォーターの運用総額は16兆円と世界最大のヘッジファンドとなっており、レイ・ダリオはヘッジファンド界の帝王とも呼ばれている。近年は好景気だった2015年から2017年に合計13%となっており、市場平均をアンダーパフォームしている。
どのような市況環境であっても安定的な成績をだすオール・ウェザー型のポートフォリオを組成しており、リーマンショック等の不況時に底固さをみせる一方、好況期には市場平均を下回る可能性があるとみられる。
[Wikipediaより引用]
レイ・ダリオのポートフォリオ

今回のポートフォリオに関する大きな変化は以下の通りです。
- SPYが16%⇒12%と減っています。
- GLDが、12%⇒5%と大きく減っています。
ウォーレン・バフェットのポートフォリオは集中投資しているようなイメージが強いですが、レイ・ダリオのポートフォリオは分散投資されている印象を受けます。
ウォーレン・バフェットのポートフォリオの方が見ていて楽しいですが、僕が真似したいのはレイ・ダリオのポートフォリオだと思います。
レイ・ダリオが購入した上位10銘柄
ティッカー | 購入金額 | 保有比率 | セクター |
---|---|---|---|
WMT | 242.8$mil | 3.8% | 生活必需品 |
PG | 204.5$mil | 3.2% | 生活必需品 |
IEMG | 137.9$mil | 2.9% | 新興国ETF |
KO | 137.0$mil | 2.2% | 生活必需品 |
JNJ | 126.6$mil | 2.0% | ヘルスケア |
PEP | 116.3$mil | 1.9% | 生活必需品 |
COST | 100.9$mil | 1.6% | 生活必需品 |
MCD | 90.0$mil | 1.4% | 一般消費財 |
IVV | 69.7$mil | 2.6% | S&P500ETF |
SBUX | 69.1$mil | 1.1% | 一般消費財 |
生活必需品セクター
上位10銘柄中5銘柄(WMT、PG、KO、PEP、COST)が生活必需品セクターとなっています。
生活必需品は、生活する上で必要になるものですので不況時にも値崩れしにくいという特徴があります。
コカコーラ(KO)とペプシコ(PEP)が生活必需品セクターに入っていることが、少し不思議に思いますがアメリカ人にとってコーラは生活必需品なのでしょう。
コカコーラ(KO)とペプシコ(PEP)のどちらにも投資している点から、どちらか一方を選ぶことができないほどどちらも優れている銘柄だと考えることができます。
一般消費財セクター
上位10銘柄中2銘柄(MCD、SBUX)が一般消費財セクターとなっています。
こちらも不況時に強い特徴があります。
マクドナルド(MCD)は以前僕も保有していましたが、値動きがさえなかったので売ってVTIを購入しました。
スターバックス(SBUX)は、世界的にもコーヒーブランドとして確立されている印象を受けます。
今後の値動きに注目していきたいと思う銘柄の一つです。
新興国ETF
iシェアーズ・コアMSCIエマージング・マーケットETF(IEMG)を購入しています。
このファンドは、新興国株の大型、中型および小型株式で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。
新興国への投資を行っているという点は、注目すべきポイントだと思います。
今回、このETFを始めて知ったので、今後研究していく予定です。
ちなみに僕は新興国への投資は『VWO』で行っています。
ヘルスケアセクター
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)を購入しています。
この銘柄は説明が不要なほど、認知されている銘柄です。
誰もが知っている王道の銘柄に投資している点も見習うべきポイントかもしれません。
S&P500ETF
iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)を購入しています。
ETFに関しては、どちらもブラックロック社を購入しています。
手数料の観点から考えれば、バンガード社が良いと思うので僕は基本バンガード社で購入するようにしています。
レイ・ダリオが売却した上位10銘柄
ティッカー | 売却金額 | 保有比率 | セクター |
---|---|---|---|
GLD | 441.9$mil | 4.6% | 金ETF |
SPY | 105.8$mil | 11.9% | S&P500ETF |
EEM | 27.4$mil | 1.7% | 新興国ETF |
TSLA | 15.3$mil | 0.2% | 一般消費財 |
VEA | 11.8$mil | 1.4% | 先進国ETF |
EFA | 11.5$mil | 1.4% | 先進国ETF |
LULU | 11.2$mil | 0.1% | 一般消費財 |
LOW | 10.8$mil | 0.1% | 一般消費財 |
SHW | 10.8$mil | 0.1% | 素材 |
IEFA | 10.6$mil | 1.2% | 先進国ETF |
金ETF
SPDR・ゴールド・シェアーズ(GLD)を比較的大きな金額売却しています。
金への投資資金を減らしている点は気になる点です。
僕も金鉱株を保有していますが、ひたすら含み損を抱えている状態です。
最近ではビットコインやイーサリアムをはじめとする仮想通貨の台頭もあり、従来であると金が買われたいたタイミングで仮想通貨に資金が流れているような印象を受けます。
⇒金(ゴールド)に投資する方法[金ETF][金鉱株ETF]まとめ
先進国ETF
- バンガードFTSE先進国市場ETF(VEA)
- iシェアーズMSCI EAFE ETF(EFA)
- iシェアーズ・コアMSCI DAFE ETF(IEFA)
上位10銘柄中3銘柄で先進国ETFを売却しています。
先進国については、米国や新興国と比べてパフォーマンスが劣ると予想しているためだと思います。
過去のパフォーマンスを比較した結果から、僕も先進国については追加投資すべきだとは考えていません。
ただ、現在僕が保有している日本株のパフォーマンスは好調ですので、追加投資は行わないもののホールドしていきたいと考えています。
⇒日本株、J-REITの評価損益公開【2021年3月】
一般消費財セクター
テスラ(TSLA)、ルルレモン・アスレティカ(LULU)、ロウズ・カンパニーズ(LOW)を売却しています。
テスラ(TSLA)は、現在長期金利上昇に伴って値動きが不安定になっています。
ただ、昨年からの値上がり幅は驚異的です。僕も途中でテスラ(TSLA)に乗っておくべきだったと思うことがあります。
ルルレモン・アスレティカ(LULU)のチャートを見てみると、右肩上がりのチャートとなっていましたが、最近の値動きはさえない印象を受けています。
レイ・ダリオは利益確定のための売却をしたと予想できます。
ロウズ・カンパニーズ(LOW)のチャートですが、こちらも右肩上がりのチャートとなっており、現在も価格が上昇している状態です。
レイ・ダリオが売却しているので、今から買う勇気はありませんが、今後もチェックしていきたい銘柄です。
まとめ
今回は、レイ・ダリオの最新ポートフォリオを紹介してきました。
先進国への投資比率を落として、新興国へ投資資金をうつしている点が最も参考になった点です。
僕も、今までの投資研究から新興国への投資比率を増やす必要があると考え、行動してきました。
現在では、VWOへ100万円近く投資しています。
また、中国の個別株への投資準備も着実に進んでいます。
そういった僕の戦略が正しかったのではと思えるような、今回のレイ・ダリオの投資状況でした。
今後も、著名な投資家のポートフォリオを研究していったり、僕の投資状況を発信していく予定です。
引き続き、皆様の投資の参考にしていただけたら嬉しいです。
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今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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