レイ・ダリオの最新ポートフォリオ【2021年-2】
今回は、ヘッジファンド界の帝王であるレイ・ダリオの直近の売買をご紹介していきます。
我々個人投資家としては、レイ・ダリオのどのような市場環境でも安定的な成績をだすオール・ウェザー型ポートフォリオを研究することでより安定したリターンを得ることができます。
レイ・ダリオの『オール・ウェザー戦略』、『オール・シーズンズ戦略』とは?
どういう考えで投資しているのかについても僕なりに分析していくので、今後の投資戦略の参考にしてください。
それでは是非、最後までご覧ください。
レイ・ダリオの最新ポートフォリオ

今回、ポートフォリオに関する変化は以下の通りです。
ティッカー | 増減 | ポートフォリオに占める割合 |
---|---|---|
KO | 増加 | 2.6% |
JNJ | 増加 | 2.5% |
PEP | 増加 | 2.2% |
GLD | 減少 | 2.4% |
IVV | 減少 | 1.5% |
IAU | 減少 | 1.3% |
PDD | 減少 | 1.3% |
生活必需品セクターの『KO』、『PEP』とヘルスケアセクターの『JNJ』の割合が増えています。
どちらのセクターも不況時の値動きが底堅い特徴があります。
一方で、金に関連する『GLD』、『IAU』の保有比率が減少しています。
また、iシェアーズ・コア S&P500ETFの『IVV』、ヘイテクセクターの『PDD』が減少しています。
金の値動きは、最近でこそ上昇し始めたものの2020年の8月以降一貫して右肩下がりだったので投資対象を他の商品に変えたと予想されます。

レイ・ダリオの次の戦略が見えてきますね。
レイ・ダリオが購入した上位10銘柄
ティッカー | 購入金額 | 保有比率 | セクター |
---|---|---|---|
PG | 70.9$mil | 3.8% | 生活必需品 |
WMT | 69.6$mil | 4.3% | 生活必需品 |
KO | 59.9$mil | 2.6% | 生活必需品 |
LOW | 55.4$mil | 0.5% | 一般消費財・サービス |
PEP | 44.0$mil | 2.2% | 生活必需品 |
HD | 41.8$mil | 0.4% | 一般消費財・サービス |
JNJ | 39.5$mil | 2.5% | ヘルスケア |
MCD | 38.2$mil | 1.9% | 一般消費財・サービス |
JCI | 37.8$mil | 0.3% | 一般消費財・サービス |
LULU | 36.6$mil | 0.3% | 一般消費財・サービス |
- 生活必需品セクター・・・4銘柄
- 一般消費財・サービスセクター・・・5銘柄
- ヘルスケアセクター・・・1銘柄

不況時にも手堅い値動きをするセクターの購入が多いです。
これからの株式市場に対して守りを固めているようにも思えます。
生活必需品セクター
PG(プロクター・アンド・ギャンブル)
プロクター・アンド・ギャンブルは米国の一般消費財メーカー大手。主に「P&G」ブランド名で家庭用品、パーソナルケア用品、工業用製品の製造・販売に従事する。大型小売店などを通じ、ヘアケア・スキンケア用品、電気かみそり、歯ブラシ・歯磨き粉、衣料用洗剤・消臭剤、紙おむつなどベビー用品など幅広い製品を世界中で販売する。本社所在地はオハイオ州シンシナティ。
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配当利回り・・・2.52%
WMT(ウォルマート)
ウォルマート・ストアズは大手小売業者。米国50州とプエルトリコでディスカウントストア、スーパーセンター(食料品併売、平均面積18万2,000平方フィート)、ネイバーフッドマーケット(スーパーマーケット)のほか、会員制の大型ディスカウントショップ「サムズクラブ」を運営。また、26カ国で小売店やレストランを展開。
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配当利回り・・・1.16%
KO(コカ・コーラ)
コカ・コーラはノン・アルコール飲料の世界最大メーカー。ノン・アルコール飲料用濃縮液とシロップの製造と販売に従事する。同社ブランドは500種以上の炭酸飲料、ダイエット炭酸飲料、果汁飲料、紅茶、コーヒー、水、スポーツ飲料、エネルギー飲料と多岐にわたる。主要品名は「コカ・コーラ」、「ダイエット・コーク」、「パワーエイド」、「ダサニ」、「ミニッツ・メイド」など。
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配当利回り・・・3.00%
PEP(ペプシコ)
ペプシコは米国の大手食品・飲料メーカー。炭酸・非炭酸飲料、スナック菓子、朝食シリアルなどを世界各地で販売。「ペプシ」、「マウンテン・デュー」、「ゲータレード」などの清涼飲料水のほか、「レイズ」や「ドリトス」などのチップス、「クエーカー」オートミール、「トロピカーナ」ジュース、「ライフ」シリアルなどを展開。本社はニューヨーク州パーチェス。
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配当利回り・・・2.92%
一般消費財・サービスセクター
LOW(ロウズ)
ロウズは米国の大手ホームセンターチェーン企業。米国、カナダ、メキシコに店舗「LOWES」を展開し、家電、塗料、板材、床材、建材、園芸用品、金物類、工具、照明器具、住宅設備機器、芝刈り機、草花苗・苗木、台所キャビネット・カウンター、電気配線製品、収納用品、ドア、窓、壁材などの販売、設置サービスを提供する。本社はノースカロライナ州。
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配当利回り・・・1.25%
HD(ホームデポ)
ホーム・デポはホームセンターチェーンの米国大手。各種建材、日曜大工用品、園芸用品を扱う。また、カーペット・床工事、キャビネット、キッチンカウンター、温水器、エアコンの据付工事などのサービスを提供。各店舗は全国ブランドのほか、「ビゴロ」、「エバービルト」、「ハンプトン・ベイ」、「ハスキー」、「リョービ」など自社・専売ブランドを扱う。
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配当利回り・・・2.09%
MCD(マクドナルド)
マクドナルドは米国の大手ファストフード・チェーン企業。主力のハンバーガーに加え、朝食メニュー、サラダ、コーヒーや清涼飲料、デザートなどを提供する。売上は直営店とフランチャイズ加盟店から成り、事業は米国、欧州、アジア太平洋・中東・アフリカの地域別部門で構成される。店舗数では「サブウェイ」に次ぎ世界2位。本社はイリノイ州オーク・ブロック。
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配当利回り・・・2.23%
JCI(ジョンソン・コントロールズ)
ジョンソン・コントロールズは主に商業ビル・工業施設を対象に冷暖房空調設備、ビル管理システム、セキュリティーシステムの設計、製造、販売、設置を行う。また、座席シート、計器パネル、各種電子機器、天井などの内装製品・システムの設計、製造、そして自動車のOEM業者と補修部品市場向けに鉛酸バッテリーを製造、提供する。
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配当利回り・・・1.67%
LULU(ルルレモン・アスレティカ)
ルルレモン・アスレティカは米国でスポーツウエアをデザイン、製造、販売。「ルルレモン・アスレティカ」と「イヴィヴア・アスレティカ」のブランド名で女性・男性・子供用スポーツウエアを展開。米国に211店舗、カナダに57店舗、オーストラリアに26店舗、ニュージーランドに5 店舗、シンガポールに1店舗の合計302店舗を展開。
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配当利回り・・・0.00%
ヘルスケアセクター
JNJ(ジョンソン&ジョンソン)
ジョンソン&ジョンソンは米国の医療・ヘルスケア企業。事業部門は消費者関連、医薬品、医療機器・診断で構成される。主に目薬、鎮痛剤、胃腸薬などの一般用医薬品や栄養補助食品、抗感染、精神疾患、心循環器疾患などの治療薬を製造・販売する。また臨床検査機器や診断薬を扱う。新型コロナウイルス感染症ワクチンを開発。本社所在地はニュージャージー州。
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配当利回り・・・2.48%
レイ・ダリオが売却した上位10銘柄
ティッカー | 売却金額 | 保有比率 | セクター |
---|---|---|---|
SPY | 217.3$mil | 11.0% | S&P500ETF |
GLD | 200.4$mil | 2.4% | 金ETF |
EEM | 181.7$mil | 0.2% | 新興国ETF |
IVV | 149.8$mil | 1.5% | S&P500ETF |
VEA | 110.8$mil | 0.5% | 先進国ETF |
VWO | 108.1$mil | 5.1% | 新興国ETF |
IAU | 107.9$mil | 1.3% | 金ETF |
EFA | 103.9$mil | 0.5% | 先進国ETF |
IEMG | 99.7$mil | 2.1% | 新興国ETF |
BABA | 44.8$mil | 0.4% | 情報技術 |
- S&P500ETF・・・2銘柄
- 金ETF・・・2銘柄
- 新興国ETF・・・3銘柄
- 先進国ETF・・・2銘柄
- ハイテクセクター・・・1銘柄

ETFの売却が多いです。
ETFなのでリスクは低いと思いますが、S&P500、金、新興国、先進国といった投資対象は利益確定しているようです。
上位10銘柄同士の比較にはなりますが、売却金額の方が830.7$mil多く明らかにポジションを減らしています。
S&P500ETF
SPY(SPDR S&P 500 ETF)
S&P 500指数の値動きに、経費控除前ベースで概ね連動する投資成果を追求します。S&P 500指数は、世界産業分類基準(GICS)において定義される全11業種に分散された米国の大型株式で構成される指数です。1993年1月に設定された本ファンドは、米国において上場された最初のETFです。
STATE STREET 公式サイト
配当利回り・・・1.23%
IVV(iシェアーズ・コア S&P 500 ETF)
iシェアーズ・コア S&P 500 ETF は、米国の大型株で構成される指数と同等の投資成果をあげることを目指しています。
BlackRock 公式サイト
配当利回り・・・1.25%
金ETF
GLD(SPDR® ゴールド・シェア)
費用控除前ベースにおいて、金現物の値動きに連動する投資成果を追求します。米国における最初の金ETFであり、金現物に裏付けされた最初のETFでもあります。多くの投資家にとって、金現物の購入、保管および付保にかかる費用と比べ、GLDの購入にかかる費用および経費率の負担の方が下回ると考えられます。
STATE STREET 公式サイト
配当利回り・・・0.00%
IAU(iシェアーズ ゴールド・トラスト)
iシェアーズ・ゴールド・トラストは、金地金価格の変動に概ね連動することを目標としています。当トラストは、通常のETFではありません。当トラストは1940年投資会社法に 基づき登録された投資会社ではなく、また商品取引所法の目的上の商品プールではありません。当トラストはミューチュアル・ファンドと同じ規制基準の対象とはなりません。投資決定を行う前に、プロスペクタスに記載されたリスク要因やその他の情報を十分にご検討ください。
BlackRock 公式サイト
配当利回り・・・0.00%
新興国ETF
EEM(iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF)
iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETFは、新興国の大型および中型株式で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。
BlackRock 公式サイト
配当利回り・・・1.94%
VWO(iシェアーズバンガードFTSEエマージング・マーケッツETF)
iシェアーズバンガードFTSEエマージング・マーケッツETF(Vanguard FTSE Emerging Markets ETF) は米国籍のETF(上場投資信託)。FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動 する投資成果を目指す。ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有する。時価総額加重型。
Bloomberg サイト
配当利回り・・・0.52%
IEMG(iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF)
iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETFは、新興国の大型、中型および小型株式で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。
BlackRock 公式サイト
配当利回り・・・2.22%
先進国ETF
VEA(バンガードFTSEディベロップド・マーケッツETF)
バンガードFTSEディベロップド・マーケッツETF(Vanguard FTSE Developed Markets ETF)は米国籍のETF(上場投資信託)。FTSE先進国(除く米国)インデックスに連動する投 資成果を目指す。世界の大型・中型公益事業株を保有。西欧・アジア太平洋地域を中心に投資する。四半期ごとに時価総額加重平均を用いて保有銘柄のウエートを算定し、リバランスする。
Bloomberg サイト
配当利回り・・・1.77%
EFA(iシェアーズ MSCI EAFE ETF)
iシェアーズ MSCI EAFE ETFは、米国およびカナダを除く先進国の大型および中型株式で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。
BlackRock 公式サイト
配当利回り・・・1.73%
ハイテクセクター
BABA(アリババ・グループ・ホールディング)
アリババ・グループ・ホールディングは中国の電子商取引・ITサービス持株会社。子会社を通じて、主に「Alibaba.com」で企業間電子商取引事業を展開する。オンラインショッピングサイト「タオバオ」、小売業者向けプラットフォーム「Tモール」、共同購入サイトの「ジュファサン」などを運営。クラウド関連の事業も展開。本社所在地は中国の杭州市。
Yahoo!JAPAN ファイナンス
配当利回り・・・0.00%
まとめ
- 売却金額の方が830.7$mil多く、ポジションを減らしている。
- 生活必需品セクター、一般消費財・サービスセクターの銘柄を購入している。
- S&P500、金、新興国、先進国関連のETFを利益確定で売却している。
今回は、レイ・ダリオの最新ポートフォリオと売買状況をまとめました。

次に値上がりする投資対象を探し続けていましたが、現在の株式市場は買いのタイミングではないように思えてきました。購入するにしても、生活必需品セクターや一般消費財・サービスセクターといった不況時でも底堅い値動きをする銘柄にすべきだと思います。
本日は以上です。
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最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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