S&P1500『SPTM』vs 全米株式『VTI』【徹底比較で結論あり】
前回はS&P500『SPY』と全米株式『VTI』を比較して、全米株式『VTI』に投資する方が良いという結論になりました。
詳しくはこちらから⇒S&P500『SPY』vs全米株式『VTI』【徹底比較で結論あり】
S&P500に連動したETFよりも全米株式『VTI』の方が優れています。
昨日のツイートに対するコメントでS&P1500に連動した『SPTM』と全米株式『VTI』の違いについてご質問いただきました。
お恥ずかしながらS&P1500『SPTM』を知らなかったので、研究し比較してみました。

結論・・・全米株式『VTI』に投資すべき!!
S&P1500『SPTM』のメリットもあるので是非、最後までご覧ください。
S&P1500『SPTM』vs 米国株『VTI』【企業概要】
S&P1500『SPTM』の企業概要
SPDRポートフォリオS&P 1500コンポジット・ストック・マーケットETF(SPDR Portfoli o S&P 1500 Composite Stock Market ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。SPDRポートフォリオS&P 1500コンポジット・ストック・マーケットETFのトータルリターン(経費控除前)に概ね連動する投資成果を目指す。
Bloombergから引用
全米株式『VTI』の企業概要
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Vanguard Total Stock Market ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。CRSP米国総合指数のパフォーマンスに連動する投資 成果を目指す。あらゆる時価総額規模の米国株式を保有。米国株式市場全体を投資対象とする。3500以上の銘柄を保有し、時価総額ベースでウエートを算定。
Bloombergから引用
S&P1500『SPTM』vs 米国株『VTI』【基本情報】
銘柄名 | S&P1500『SPTM』 | 米国株『VTI』 |
---|---|---|
運用会社 | ステートストリート社 | バンガード社 |
発行年月日 | 2000年10月 | 2001年5月 |
運用総額 | 5750億円 | 約28兆円(3位) |
株価 | 6,000円 | 25,160円 |
経費率 | 0.03% | 0.03% |
配当利回り | 1.28% | 1.19% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | ※米国株時価総額90%以上 | 米国市場全体 |
構成銘柄数 | 約1,500銘柄 | 約3,800銘柄 |
※S&P1500指数に組み入れられるには、年間の出来高(金額ベース)が浮動株調整後時価総額を上回ること、基準日までの6か月間の1日の出来高(株数)が25万株を下回らないこと、直近4四半期の純利益の合計および直近の四半期の純利益が黒字であることなどの条件があります。

一番気になる経費率はともに0.03%になっています。
しかし、運用総額、構成銘柄数で全米株式『VTI』が勝っています。
現時点の配当利回りはS&P1500『SPTM』が上回っていますが、過去分も比較していきます。
S&P1500『SPTM』vs 米国株『VTI』【シミュレーション結果】
Portfolio Allocations(ポートフォリオの割合)
- Portfolio1・・・S&P1500『SPTM』
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』

Portfolio Returns(ポートフォリオの収益)
- Portfolio1・・・S&P1500『SPTM』
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』

項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |
銘柄名 | S&P1500『SPTM』 | 米国株『VTI』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 10,000ドル ⇒55,132ドル | 10,000ドル ⇒60,683ドル |
年率 | 9.15% | 9.69% |
標準偏差 | 15.01% | 15.07% |
最低成績の年率リターン | -36.69% | -36.98% |
最高値からの最大下落率 | -50.23% | -50.84% |

年率は全米株式『VTI』が優れています。
標準偏差、最低成績の年率リターン、最高値からの最大下落率は僅差でS&P1500『SPTM』が優れていますが、誤差の範囲内です。
Portfolio Growth(ポートフォリオの成長)
- Portfolio1・・・S&P1500『SPTM』
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』


ほぼ全ての期間で全米株式『VTI』の方が優れています。
2021年は差が拡大しています。
Annual Returns(年間収益)・・・キャピタルゲイン (収益面)
- Portfolio1・・・S&P1500『SPTM』:6勝11敗3分
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』:11勝6敗3分


キャピタルゲイン(収益面)は全米株式『VTI』の勝ちです。
S&P1500『SPTM』が勝っている年でも、わずかに勝っている程度です。
Portfolio Income(ポートフォリオ収入)・・・インカムゲイン (収入面)
- Portfolio1・・・S&P1500『SPTM』:3勝17敗
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』:17勝3敗


現時点の配当利回りを単純に比較するとS&P1500『SPTM』の方が優れていましたが、
過去分も全て比較するとインカムゲイン(収入面)は圧倒的に全米株式『VTI』の勝ちです。
まとめ
- S&P1500『SPTM』vs 全米株式『VTI』は全米株式『VTI』の勝ち
- 過去20年のリターンを比較したものなので信頼性が高い
- S&P1500に連動したETFよりも全米株式『VTI』に投資すべき

全米株式『VTI』派の僕としては、嬉しい結果となりました。
経費率がともに0.03%で、株価はS&P1500『SPTM』が1株6,000円、全米株式『VTI』が1株25,000円ですのでS&P1500『SPTM』の方が購入しやすくなっています。
しかし、過去のリターンを比較すると全米株式『VTI』が圧倒的に優れています。
購入しやすいという点でS&P1500『SPTM』を選ぶのではなく、頑張って投資資金を貯めて全米株式『VTI』を購入した方が合理的で良いと思います。
S&P指数に連動したETFか、米国株式市場全体に連動した『VTI』か悩んだ際は『VTI』に投資しておけば間違いありません!!
今回の結果を、皆さんのポートフォリオ形成の参考にしていただければ幸いです。
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本日は以上です。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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