高配当株『SPYD』vs 高配当株『HDV』vs高配当株『VYM』【高配当株ETFを徹底比較】
今回は、高配当株ETF3兄弟と呼ばれる『SPYD』、『HDV』、『VYM』の3つを比較しました。この3つは僕も以前保有していて、多くの利益(配当金収入含む)を得ることができました。詳しくは下の記事でまとめています。
ただ、残念ながら中国株投資資金へ充てるため売却してしまいました。今回は、次に投資する場合に備えて3つのうちどれが最もパフォーマンスが良いのか徹底的に比較しました。すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、今回は復習として…

結論・・・高配当株『VYM』が最も優れる。
高配当株『SPYD』vs 高配当株『HDV』vs高配当株『VYM』【企業概要】
高配当株『SPYD』 の企業概要
SPDRポートフォリオS&P 500高配当ETFは、米国で設立された上場投資信託です。ファンドは、S&P500高配当指数の価格と利回りのパフォーマンスに対応する投資結果を提供することを目指しています。インデックスは、指標となる利回りに基づいて、S&P500で最も利回りの高い80社に連動します。
Bloombergから引用
高配当株『HDV』 の企業概要
iシェアーズ・コア高配当株ETFは、米国籍のETF(上場投資信託)。あらゆる時価総 額水準の株式銘柄を含むモーニングスター配当フォーカス指数に連動した投資成果を目指す。主に消費財、生活必需品、エネルギー、石油・ガス、電気通信セクターの企業に投資する。代表サンプリング手法を用いて保有銘柄のウエートを算定。
Bloombergから引用
高配当株『VYM』の企業概要
バンガード・ハイディビデンド・イールドETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)は 、米国籍のETF(上場投資信託)。平均以上の配当を出す普通株で構成されるFTSEハイデ ィビデンド・イールド指数に連動する投資成果を目的とする。時価総額加重平均を用いて保有銘柄のウエートを算定。
Bloombergから引用
高配当株『SPYD』vs 高配当株『HDV』vs高配当株『VYM』 【基本情報】
銘柄名 | SPYD | HDV | VYM |
---|---|---|---|
運用会社 | ステートストリート社 | ブラックロック社 | バンガード社 |
発行日 (運用年数) | 2015年10月22日 | 2011年3月31日 | 2006年11月16日 |
運用総額 | 約5,200億円(131位) | 約7,900億円(99位) | 約3.4兆円(34位) |
株価 (購入しやすさ) | 4,400円 | 10,678円 | 11,774円 |
経費率 | 0.07% | 0.08% | 0.06% |
配当利回り | 3.98% | 3.33% | 2.80% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | S&P500構成銘柄の高利回り上位80社 | モーニングスター配当フォーカス指数 | 平均以上の配当を出す普通株 |
構成銘柄数 | 80銘柄 | 75銘柄 | 407銘柄 |

株価(購入しやすさ)、配当利回りは高配当株『SPYD』が優れています。発行日(運用年数)、運用総額、経費率、構成銘柄数は高配当株『VYM』が優れています。高配当株『HDV』が最も優れている項目はありませんでした。
高配当株『SPYD』vs 高配当株『HDV』vs高配当株『VYM』【シミュレーション結果】
ポートフォリオの割合
- 高配当株『SPYD』
- 高配当株『HDV』
- 高配当株『VYM』

リスク&リターン面
- 高配当株『SPYD』:0勝7敗
- 高配当株『HDV』:0勝7敗
- 高配当株『VYM』:7勝0敗
銘柄名 | SPYD | HDV | VYM |
---|---|---|---|
運用後の金額 | 17,447ドル | 16,183ドル | 18,779ドル |
年率 | 10.48% | 9.00% | 11.95% |
標準偏差 | 19.20% | 14.45% | 14.09% |
最低成績の年率リターン | -11.53% | -6.47% | -5.91% |
最高値からの最大下落率 | -36.55% | -26.06% | -23.98% |
シャープレシオ | 0.57 | 0.60 | 0.80 |
ソルティノレシオ | 0.79 | 0.89 | 1.21 |


リスク&リターン面・・・高配当株『VYM』の勝ち※圧倒的でした。
項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |
キャピタルゲイン(収益面)
- 高配当株『SPYD』
- 高配当株『HDV』
- 高配当株『VYM』



キャピタルゲイン(収益面)・・・高配当株『VYM』の勝ち
インカムゲイン (収入面)
- 高配当株『SPYD』:5勝1敗
- 高配当株『HDV』:1勝5敗
- 高配当株『VYM』:0勝6敗


インカムゲイン(収入面)・・・ 高配当株『SPYD』の勝ち
トータルリターン
- 高配当株『SPYD』:75.5%
- 高配当株『HDV』:59.2%
- 高配当株『VYM』:91.8%

まとめ
- リスク&リターン面・・・高配当株『VYM』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・高配当株『VYM』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・高配当株『SPYD』の勝ち
- 結論・・・高配当株『VYM』が最もオススメ。

インカムゲイン(収入面)のみ高配当株『SPYD』が優れていましたが、他の評価項目は全て高配当株『VYM』が優れていました。特にリスク&リターン面では圧巻でした。高配当株『HDV』は特に印象に残りませんでした。ほぼ右肩上がりで上昇していくインデックス投資は、少しずつ投資していけばよいです。しかし高配当株に投資する際は注意が必要です。下落する際は大きく下落するので、タイミングを見て購入する必要があります。最近はなかなか購入できる価格帯ではないように思えます。僕としては、高配当株ETFで迷ったら『VYM』を購入すべきだと思います。三つを組み合わせても保有するのもありですが、僕の場合は管理が手間なので『VYM』のみ投資します。今回の結果を、皆さんのポートフォリオ形成の参考にしていただければ幸いです。
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本日は以上です。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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