タックス・ロス・セリング後の1月効果(デッド・キャット・バウンス)を利用した投資手法を徹底解説

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タックス・ロス・セリング後の1月効果(デッド・キャット・バウンス)を利用した投資手法を徹底解説

じっちゃまが毎年紹介されている『タックス・ロス・セリング後の1月効果(デッド・キャット・バウンス)を利用した』投資手法について徹底解説していきます。

米国では一般的に認知されているようですが、日本人にはあまりなじみがない投資手法になります。

『タックス・ロス・セリング』『1月効果(デッド・キャット・バウンス)』など聞きなれない用語が出てきますが、全て詳しく解説していきます。

<<こういった方にオススメ>>

・タックス・ロス・セリング、1月効果(デッド・キャット・バウンス)について知りたい方

・ボーナスの使い道に悩まれている方

・一年に一回しか回ってこないトレードチャンスを学びたい方

この記事だけを読めば、1月効果を利用した投資手法を完璧に理解できるようになっておりますので是非、最後までご覧ください。

タックス・ロス・セリング後の1月効果(デッド・キャット・バウンス)を利用した投資手法

・銘柄選定:その年の新規株式公開(IPO)銘柄で、大きく値を崩した銘柄

・トレード日:12月の最終取引日か1月最初の立会日で購入する

・売りタイミング:1月効果で2~3日連続で株価が上昇したタイミング

※年前半に相場が高く、年後半にかけて相場の地合いが悪化した年に有効な投資手法になります。

※短期間で10~20%程度の利益が狙えます。

トレード日

「12月の最終取引日か1月最初の立会日で購入する」とありますが、厳密にはあてはまらないケースもあるそうです。

えいぎょ
えいぎょ

個人的にはクリスマスの前後なのではないかと予想しています。

売りタイミング

「1月効果で2~3日連続で株価が上昇したタイミング」

この株価上昇は、3日以上続くことは稀なので上がらなくなったらすぐに処分する必要があります。

時期ではなく、株価が3日程度急騰したタイミングで逃げるイメージになります。

株価が上昇しなくても、1月効果狙いの銘柄はゴミ株ばかりなので1月15日までには必ず全て処分する必要があります。

えいぎょ
えいぎょ

後で具体的な銘柄を紹介していきますが、ほんと「ゴミ株」ばかりです。処分しておかないと大きな損失を出してしまいそうです。

近年の傾向

「1月効果」の存在は投資家によく知られているので、それらの銘柄は1月を待たず、クリスマス前後から上昇しはじめるのが近年の傾向となっています。

「タックス・ロス・セリングは年末商戦のようなもので、年々時期が前倒しされるようになっている」

データトレック・リサーチ(ニューヨーク)の共同創業者 ニコラス・コラス氏
えいぎょ
えいぎょ

近年の前倒しされる傾向には注意が必要です。

タックス・ロス・セリングとは

米国では、株式の損失を他の株式の利益や、月給などの一般所得と相殺させることができます。

そのため、毎年12月半ばにかけて大きく含み損になっている銘柄を売却して実現損を出し、他の銘柄の値上がり益や所得と相殺し、税金の支払い額を少しでも小さくすることが「タックス・ロス・セリング」という技法です。

節税のために行なう売却で、毎年10月から12月にかけて起こることが多いです。

つまり、年末にかけて大きく株価を下げている銘柄に関しては、12月半ばにかけてさらに大きく下げる恐れが生じます。

タックスロスセリングは、法人・個人の節税対策の都合による売り圧力です。つまり、個別銘柄の今後の業績見通しに関係なく売られます。

えいぎょ
えいぎょ

「節税のためにわざと売却して損失を確定する」という方法になじみがなかったので、米国の課税システムについても調査しました。

米国課税システムについて

米国の課税システムにはキャピタルゲイン税と所得税があり、短期保有株式の確定利益には所得税が課せられ、長期保有株式の確定利益にはキャピタルゲイン税が課せられます。

短期保有株式の売却で得たキャピタルゲイン(株式を1年以上保有せずに売却した場合)

所得税率所得(シングル)
10%$9,950未満
12%$9,950-$40,525
22%$40,525-$86,375
24%$86,375-$164,925
32%$164,925-$209,425
35%$209,425-$523,600
37%$523,600以上

長期保有株式の売却で得たキャピタルゲイン(株式を1年以上保有していた場合)

キャピタルゲイン税率所得(シングル)
0%$40,400未満
15%$40,401-$445,850
20%$445,851以上

年末の税金対策

長期保有株式と短期保有株式の売却で得たキャピタルゲインにはそれぞれ異なる税率が課せられますが、上の表を比較していただくと明らかに短期保有株式の売却で得たキャピタルゲインの税率が大きくなっています。

米国個人の確定申告は、日本と同様年末閉めです。毎年1月1日から12月31日までの所得について、翌年の4月15日までに申告することになっています。

そのため、米国の個人投資家は年末にタックス・ロス・セリングを行って税金の支払いを少なくする傾向があります。

えいぎょ
えいぎょ

米国では、株式などのキャピタルゲインに対して日本のように「分離課税」ではなく「累進課税」で税金が変わる仕組みになっています。そのため、損切りによる税金対策として「タックス・ロス・セリング」が一般的に行われているのだと推測できます。ここでは、「米国では節税対策で年末に株を損切りする文化がある」とご理解いただければよいと思います。

タックス・ロス・セリングが出やすい時期

税金の締め切りの関係で12月31日までに売却を終えれば良いのですが、年末はクリスマスがあり落ち着いて資産運用に取り組めないので、クリスマスの前までにタックスロス・セリングの損切りを実行する投資家が多いです。

売りプレッシャーは12月半ば辺りがピークとなります。

タックス・ロス・セリングの標的になりやすい銘柄

新規株式公開(IPO)銘柄で上場後にズルズル株価が下落している銘柄

新規株式公開(IPO)銘柄で上場後に急落した銘柄小型の成長株で、その年に何らかの原因で大きく売られてしまった銘柄

含み損を抱えている投資家が多い銘柄ほどタックス・ロス・セリングが発生しやすいです。

また、時価総額が小さい銘柄ほど株価の値動きが良いです。(株価の上昇幅が大きくなりやすい)

IPO銘柄などは、海のものとも、山のものとも分からなような未知数の企業が多いので「えいやぁ!」という気合イッパツで乗る分、損したときもぶん投げの対象になりやすいというわけです。そんなこんなで、若くて、急成長しているような銘柄ほど、この時期は季節的な売りを浴びやすいわけです。

じっちゃま
えいぎょ
えいぎょ

株式保有が一年未満の場合に所得税が適用されるので、必ず一年未満の保有となってしまう新規株式公開(IPO)銘柄がタックス・ロス・セリングの標的になりやすいということなのだと思います。

タックス・ロス・セリングの標的になりにくい銘柄

長年にわたって存在してきた老舗企業や大型株

株価が横ばいをつづけてきたような銘柄

永年にわたって存在してきた老舗企業や大型株は、その年のパフォーマンスが悪くてもタックスロス・セリングによる売り圧力は大きくありません。

例えば、ジョンソン&ジョンソンとかプロクター&ギャンブルなどの値動きのおとなしい銘柄は、そもそもトレーディングの対象として買っていないので、遠い将来までコア銘柄として温存しておきたいと考える投資家が多いです。

またこれらの企業は長期保有の機関投資家が安定株主となっている場合が多く、個人の散発的なタックス・ロス・セリングを受け止めることができる、引かれ腰の強い投資家が控えています。

えいぎょ
えいぎょ

株式保有が一年以上の場合にはキャピタルゲイン税で少し有利ですので、老舗企業などはタックス・ロス・セリングの標的になりにくいということなのでしょう。

米国人の行動パターン

この時期になるとアメリカ人は証券会社から送り付けられた売買報告書を引出から出してきて、いろいろ計算するわけです。

『あれ、結構、キャピタルゲインが出ているな』

これは嬉しいことだけど、その一方でヤラレになって塩漬けにしたままポートフォリオに入っている銘柄もあるわけです。

『この際、少し負けている株も売っておくか?』

そう考え、それらの大負けしている銘柄を損切りするわけです。

今年中に実現損を出せば、それはキャピタルゲインと相殺することができます。つまり税金を節約できるわけです。

このような発想から、12月に入ると見切り売りが続出するわけです。

とりわけ今年IPOされて、飛び付いて買ったけど、水面下に没している……そういう銘柄がいちばん処分売りの対象になりやすいです。

えいぎょ
えいぎょ

米国人の行動が目に浮かびます。年末に損切りで節税対策になるのであれば、そりゃ当然損切りしますよね!!

タックス・ロス・セリングを考慮してできること

・1月効果(デッド・キャット・バウンス)を利用した投資を行う

1年を通じて一本調子で株価を下げてきたIPO銘柄を保有していれば先回りして処分する

1月効果(デッド・キャット・バウンス)利用した投資手法 について

・銘柄選定:その年の新規株式公開(IPO)銘柄で、大きく値を崩した銘柄

・トレード日:12月の最終取引日か1月最初の立会日で購入する

・売りタイミング:1月効果で2~3日連続で株価が上昇したタイミング

えいぎょ
えいぎょ

1月効果(デッド・キャット・バウンス)については、下でまとめています

1年を通じて一本調子で株価を下げてきたIPO銘柄を保有していれば先回りして処分する

その年、下落傾向にあって含み損を抱えている投資家が多い株ほどタックス・ロス・セリングの対象になりやすく、元々下落していた株がさらに売り込まれる要因になります。

特に相場全体が良く、利益が出た投資家が多い状況下だとこの傾向がより顕著になります。

売りプレッシャーが出るのは今年IPOされたような若い会社、つまり小型株で、なおかつ1年を通じて一本調子で株価を下げてきたようなケースに限ります。

みなさんのポートフォリオの中にそういったクソ株があるのなら、それに先回りして11月までに処分することをお勧めします。

1月効果(デッド・キャット・バウンス)とは

年末に掛けて損出しの為に過剰に売られた銘柄が1月に入り見直されて株価が急騰する現象

タックス・ロス・ステリングのような売りが一巡してしまえば、目先の売り物が全部出尽くす関係で、年明け1月くらいからは特に強気の材料が無くても株価がフラフラと上昇しやすくなります。

【1月効果が大きくなる年の特徴

・年の前半に相場が高く、大きく利食いできた可能性がある場合

・年後半に相場の地合いが悪化し、含み損を抱えている可能性がある場合

デッド・キャット・バウンス

株価大幅下落後の一時的な小幅回復を意味する。

「高いところから落とせば、死んだ猫でもまるで生き返ったかのように跳ね返る」という意味でウォール街で使われ始めた。

引用元は記事の最下部にまとめています。

「1月効果」で、1月には小型株が大型株より良いパフォーマンスを示します。

下のグラフは、小型株指数であるラッセル2000指数(Russell2000)を大型株指数であるラッセル1000指数(Russell1000)で割ったものになります。

  • グラフが下がっている時・・・小型株がアンダー・パフォーム
  • グラフが上がっている時・・・小型株がアウト・パフォーム
えいぎょ
えいぎょ

12月~1月にかけて明らかに小型株が好調であることが分かります。

<<あわせて読みたい>>

2021年の1月効果銘柄

2021年の1月効果銘柄一覧

銘柄名ティッカー年初来事業内容
シーアSEER-60.26%医療関連
テラドック・ヘルスTDOC-49.36%医療関連
バークレー・ライツBLI-76.66%医療関連
ゾーメトリーXMTR-43.12%工業
ユーアイパスPATH-28.97%IT・通信
オスカー・ヘルスOSCR-58.14%金融
リーガルズームLZ-52.42%IT・通信
オネスト・カンパニーHNST-47.25%サービス
ポシュマークPOSH-60.24%サービス
アメリカン・ウェルAMWL-74.34%工業
スマイルダイレクトクラブSDC-74.29%医療関連
プレリュード・セラピューティクスPRLD-80.03%医療関連
コンテキスト・ロジックWISH-79.55%サービス
オンタラックOTRK-90.18%医療関連
ブルームVRM-66.24%サービス
えいぎょ
えいぎょ

これらの銘柄は、じっちゃまのYotubeライブから情報を拾っています。1月効果銘柄は他にも紹介されていましたが、とりあえず15銘柄もあればよいかと思います。

2021年の1月効果銘柄チャート

えいぎょ
えいぎょ

どの銘柄のチャートかさっぱり分からないと思いますが、中央の赤色の線が±0%ですので『全銘柄右肩下がり』だと思っていただければよいです。

えいぎょの1月効果銘柄

銘柄名ティッカー年初来事業内容購入銘柄
シーアSEER-60.26%医療関連
テラドック・ヘルスTDOC-49.36%医療関連
バークレー・ライツBLI-76.66%医療関連
ゾーメトリーXMTR-43.12%工業
ユーアイパスPATH-28.97%IT・通信
オスカー・ヘルスOSCR-58.14%金融
リーガルズームLZ-52.42%IT・通信
オネスト・カンパニーHNST-47.25%サービス
ポシュマークPOSH-60.24%サービス
アメリカン・ウェルAMWL-74.34%工業
スマイルダイレクトクラブSDC-74.29%医療関連
プレリュード・セラピューティクスPRLD-80.03%医療関連
コンテキスト・ロジックWISH-79.55%サービス
オンタラックOTRK-90.18%医療関連
ブルームVRM-66.24%サービス
えいぎょ
えいぎょ

本当はこの記事をもう早く公開したかったのですが、全然間に合わずにクリスマスが終わってしまいました。でも僕がチャートを見る限り、まだ仕込めるチャンスはあると考えています。購入していない上記の5銘柄についても、チャンスと思えば購入するかもしれません。年明けに売却した後、成功したのか失敗したのかについても情報発信していきますのでお楽しみに!!

投資結果について

僕の1月効果を狙った投資結果についてまとめていきます。

まずは、心情をツイートしていますので時系列に紹介していきます。

えいぎょ
えいぎょ

2022/1/1

この時は、購入した銘柄が含み損になっていて合計で-1万円程度でした。それでも儲かると思って投資しているので悔しい気持ちでした。※今考えればカワイイものです。。。

えいぎょ
えいぎょ

2022/1/4

1月効果銘柄が軒並み上昇して、「これか。キタキター!!」と喜んでいました。追加投資するべきか本気で悩んでいました。

えいぎょ
えいぎょ

2022/1/6

じっちゃまのツイート(「1月効果銘柄」チャラ逃げで全部処分した。)を見逃し、完全に逃げ遅れました。そして、損切りした結果が下の表になります。

銘柄名ティッカー数量事業内容実現損益
シーアSEER12株医療関連-5,818円
テラドック・ヘルスTDOC3株医療関連-3,679円
バークレー・ライツBLI13株医療関連-13,478円
ゾーメトリーXMTR6株工業+2,777円
ユーアイパスPATH6株IT・通信-3,885円
オスカー・ヘルスOSCR8株金融-1,595円
リーガルズームLZ17株IT・通信-2,906円
ポシュマークPOSH15株サービス-5,383円
アメリカン・ウェルAMWL40株工業-5,630円
スマイルダイレクトクラブSDC100株医療関連-5,330円
プレリュード・セラピューティクスPRLD20株医療関連-7,305円
合計-52,232円
えいぎょ
えいぎょ

2022/1/7

年明け早々にやらかしてしまいました。30万円の投資で損失が5万円を超えるのでかなり痛いです。1月効果はなぜ起こるのか、自分なりに納得してリスクを取った結果なのでしょうがないとは思いますが、やはりお金を失うとショックです。しかし、2023年も投資金額を10万円に減らして再チャレンジするつもりです。

まとめ

タックス・ロス・セリング後の1月効果(デッド・キャット・バウンス)を利用した投資手法

・銘柄選定:その年の新規株式公開(IPO)銘柄で、大きく値を崩した銘柄

・トレード日:12月の最終取引日か1月最初の立会日で購入する

・売りタイミング:1月効果で2~3日連続で株価が上昇したタイミング

一年で一回しか回ってこないトレーディングチャンスです。

※僕はとりあえず挑戦してみるタイプですので挑戦していますが、必ず儲かるという投資手法ではないかもしれませんので、挑戦する際はくれぐれも自己責任でお願いします。

えいぎょ
えいぎょ

2021のボーナスをどこに投資しようか悩み抜いてこの投資手法にたどり着きました。僕はもう米国ETFにしか投資しないと決めていたのに、IPO銘柄に投資する日がくるとは夢にも思いませんでした。散々な結果になってしまいましたが、2023年も再チャレンジする予定です。ツイッターもやっておりますので、よろしければフォローをお願いします。今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

引用元リンク

引用元:https://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2017/12/204716.php

引用元:https://www.tokaitokyo.co.jp/kantan/term/detail_1741.html

引用元:https://todai-economy.online/tax-loss-selling/

引用元:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/29724?page=2

引用元:https://blogos.com/article/101265/

引用元:https://parenting-hikoukiya.com/investment/taxloss_selling/

引用元:https://smart-investlife.com/202110/tax-loss-selling/

引用元:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/29724?page=1

引用元:https://happymoneyusa.com/capital-gain-tax/

引用元:https://stock.saketorock.com/dead-cat-bounce/

引用元:https://diamond.jp/articles/-/46086?page=2

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