米国増配株式『VIG』vs 米国高配当株式『SDY』【徹底比較で結論あり】
以前、米国増配株式『VIG』と全米株式『VTI』を比較したところ、予想外にも米国増配株式『VIG』の方が優れているという結論になりました。
米国増配株式『VIG』vs 全米株式『VTI』【徹底比較で結論あり】
今回は、連続増配というキーワードで出てきたETFの米国高配当株式『SDY』と比較してみました。

結論・・・米国増配株式『VIG』の方が優れる。
ただ、米国高配当株式『SDY』も非常に優れたETFで好みが分かれると思います。
詳しく解説していきますので、お好みで選んでいただければと思います。
米国増配株式『VIG』vs 米国高配当株式『SDY』【企業概要】
米国増配株式『VIG』の企業概要
バンガード米国増配株式ETF(Vanguard Dividend Appreciation ETF)は、米国籍のETF (上場投資信託)。ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数に連動する投資成果を目的とする。米国の中型・大型株を保有。過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資に注力する。時価総額ベースで保有銘柄のウエートを算定。
Bloombergから引用
米国高配当株式『SDY』の企業概要
SPDR S&P 米国高配当株式ETFは、米国籍のETF(上場投資信託)。S&P High Yield Dividend Aristocrats Indexに連動する投資成果を目指す。S&P1500指数の構成銘柄のうち最高 の配当利回り成果を評価する。過去20年にわたり毎年、継続的に増配する経営方針を取る企業株を対象とする。
Bloombergから引用
米国増配株式『VIG』vs 米国高配当株式『SDY』【基本情報】
銘柄名 | 米国増配株式『VIG』 | 米国高配当株式『SDY』 |
---|---|---|
運用会社 | バンガード社 | ステートストリート社 |
発行年月(運用年数) | 2006年4月 | 2005年11月 |
運用総額 | 約6.9兆円(20位) | 約2.2兆円(53位) |
株価(購入しやすさ) | 17,845円 | 13,753円 |
経費率 | 0.06% | 0.35% |
配当利回り | 1.67% | 2.58% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | 過去10年間連続増配の米国普通株 | 過去20年間連続増配のS&P1500構成銘柄 |
構成銘柄数 | 182銘柄 | 114銘柄 |

運用総額、経費率、構成銘柄数は米国増配銘柄『VIG』が優れています。
一方で運用年数、購入しやすさ、配当利回りは米国高配当株式『SDY』が優れています。
米国増配株式『VIG』 vs 米国高配当株式『SDY』 【シミュレーション結果】
Portfolio Allocations(ポートフォリオの割合)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』
- Portfolio2・・・米国高配当株式『SDY』

Portfolio Returns(ポートフォリオの収益) ・・・リスク&リターン面
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』:6勝1敗
- Portfolio2・・・米国高配当株式『SDY』:1勝6敗
銘柄名 | 米国増配株式『VIG』 | 米国高配当株式『SDY』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 40,041ドル | 34,903ドル |
年率 | 9.98% | 8.95% |
標準偏差 | 13.40% | 15.35% |
最低成績の年率リターン | -26.69% | -22.83% |
最高値からの最大下落率 | -41.11% | -49.29% |
シャープレシオ | 0.72 | 0.58 |
ソルティノレシオ | 1.06 | 0.85 |

項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |

リスク&リターン面・・・米国増配株式『VIG』の勝ち
Portfolio Growth(ポートフォリオの成長)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』
- Portfolio2・・・米国高配当株式『SDY』


米国増配株式『VIG』のチャートの方が素敵ですね。
コロナショック後の回復も見事です。
Annual Returns(年間収益)・・・キャピタルゲイン (収益面)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』:6勝8敗1分
- Portfolio2・・・米国高配当株式『SDY』:8勝6敗1分


キャピタルゲイン(収益面)・・・米国高配当株式『SDY』の勝ち
意外な結果になりました。ただ僅差です。
Portfolio Income(ポートフォリオ収入)・・・インカムゲイン (収入面)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』:1勝14敗
- Portfolio2・・・米国高配当株式『SDY』:14勝1敗


インカムゲイン(収入面)・・・ 米国高配当株式『SDY』の勝ち
これは圧勝ですね。
まとめ
- リスク&リターン面・・・米国増配株式『VIG』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・米国高配当株式『SDY』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・米国高配当株式『SDY』の勝ち
- 結論・・・米国増配株式『VIG』の方が優れている。

キャピタルゲイン(収益面)、インカムゲイン(収入面)のどちらも米国高配当株式『SDY』の勝ちとなりました。しかし、経費率やチャートを比較して総合的に考えて米国増配株式『VIG』の方が優れているという結論に至りました。
ただ、見比べてお分かりのように米国高配当株式『SDY』もインカムゲイン(収入面)など非常に魅力的な投資対象だと思います。投資スタイルなど好みで選んでいただいても良いと思います。
インカムゲイン(収入面)を重視するのであれば、高配当株に連動したETFなどがあるのでそちらとも比較していく予定です。
今回の結果を、皆さんのポートフォリオ形成の参考にしていただければ幸いです。
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本日は以上です。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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