米国増配株式『VIG』vs 全米株式『VTI』【徹底比較で結論あり】
米国増配株式『VIG』を主力銘柄として投資を行われている方も少なくないと思います。
僕は以前、少しだけ米国増配株式『VIG』に投資していましたが、今は全米株式『VTI』をコアに据えて投資を行っています。
どちらも非常に優れたETFですが、あえて比較を行ってみました。

結論・・・米国増配株式『VIG』の方が優れる。
全米株式『VTI』が当然勝つと予想していたので驚きました。
詳しく解説していきますので、是非最後までご覧ください。
米国増配株式『VIG』vs 全米株式『VTI』 【企業概要】
米国増配株式『VIG』の企業概要
バンガード米国増配株式ETF(Vanguard Dividend Appreciation ETF)は、米国籍のETF (上場投資信託)。ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数に連動する投資成果を目的とする。米国の中型・大型株を保有。過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資に注力する。時価総額ベースで保有銘柄のウエートを算定。
Bloombergから引用
全米株式『VTI』の企業概要
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Vanguard Total Stock Market ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。CRSP米国総合指数のパフォーマンスに連動する投資 成果を目指す。あらゆる時価総額規模の米国株式を保有。米国株式市場全体を投資対象とする。3500以上の銘柄を保有し、時価総額ベースでウエートを算定。
Bloombergから引用
米国増配株式『VIG』vs 全米株式『VTI』【基本情報】
銘柄名 | 米国増配株式『VIG』 | 米国株『VTI』 |
---|---|---|
運用会社 | バンガード社 | バンガード社 |
発行年月(運用年数) | 2006年4月 | 2001年5月 |
運用総額 | 約6.9兆円(20位) | 約28兆円(3位) |
株価(購入しやすさ) | 17,845円 | 25,321円 |
経費率 | 0.06% | 0.03% |
配当利回り | 1.67% | 1.19% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | 過去10年間連続増配の米国普通株 | 米国市場全体 |
構成銘柄数 | 182銘柄 | 約3,800銘柄 |

購入しやすさ、配当利回りは米国増配株式『VIG』が優れています。
一方で、運用年数、運用総額、経費率、構成銘柄数は全米株式『VTI』の方が優れています。
米国増配株式『VIG』 vs 全米株式『VTI』【シミュレーション結果】
Portfolio Allocations(ポートフォリオの割合)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』

Portfolio Returns(ポートフォリオの収益)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』:5勝2敗
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』:2勝5敗
銘柄名 | 米国増配株式『VIG』 | 米国株『VTI』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 40,041ドル | 42,801ドル |
年率 | 9.98% | 10.48% |
標準偏差 | 13.40% | 15.88% |
最低成績の年率リターン | -26.69% | -36.98% |
最高値からの最大下落率 | -41.11% | -50.84% |
シャープレシオ | 0.72 | 0.66 |
ソルティノレシオ | 1.06 | 0.96 |

項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |

リスク&リターン面・・・米国増配株式『VIG』の勝ち
Portfolio Growth(ポートフォリオの成長)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』


2009年~2014年まで米国増配株式『VIG』のリターンが優れています。
しかしコロナショック後の回復局面で全米株式『VTI』が少し差をつけて上回っています。
Annual Returns(年間収益)・・・キャピタルゲイン (収益面)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』:5勝10敗
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』:10勝5敗


キャピタルゲイン(収益面)・・・全米株式『VTI』の勝ち
Portfolio Income(ポートフォリオ収入)・・・インカムゲイン (収入面)
- Portfolio1・・・米国増配株式『VIG』:13勝2敗
- Portfolio2・・・全米株式『VTI』:2勝13敗


インカムゲイン(収入面)・・・米国増配株式『VIG』の勝ち
まとめ
- リスク&リターン面・・・米国増配株式『VIG』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・全米株式『VTI』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・米国増配株式『VIG』の勝ち
- 結論・・・米国増配株式『VIG』の方が優れている。

米国増配株式『VIG』の方が優れているという結論に至りました。
全米株式『VTI』派の僕としては、少し残念な結果となりました。
米国増配株式『VIG』は過去10年間連続増配銘柄の集まりですので、リスクが比較的少ない銘柄が多くなっています。また小型株が入っていないので当然インカムゲイン(収入面)も優れています。一方で、キャピタルゲイン(収益面)では全米株式『VTI』の方が優れています。
僕はすでに全米株式『VTI』をコアにしてポートフォリオを形成しているので、今から米国増配株式『VIG』に投資することはありません。しかし、今からポートフォリオを形成される方は、この米国増配株式『VIG』をコアに選んでも良いと思います。
今回の結果を、皆さんのポートフォリオ形成の参考にしていただければ幸いです。
全世界か米国株で迷ったらこちら
S&P500か米国株で迷ったらこちら
ナスダック100『QQQ』が気になったらこちら
ダウ工業株『DIA』が気になったらこちら
債券にも興味が出てきたらこちら
本日は以上です。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
コメント