米国バリュー株『VTV』vs 米国グロース株『VUG』【割安株、成長株のリターン比較】
バリュー(割安株)とグロース(成長株)の定義を一度整理しておきたいと思います。
- バリュー(割安株)・・・市場の平均よりもPBRが低い銘柄
- グロース(成長株)・・・市場の平均よりもPBRが高い銘柄
ここでPBR(株価純資産倍率)とは、一株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを見る投資尺度のことです。それぞれの定義が明確になったところで、今回はそれぞれの過去のリターンを比較してみました。バリュー(割安株)は世界一の投資家であるウォーレン・バフェットが好んで投資されています。※最近は米国内でなかなか割安な投資先が見つからないようですが…
僕は世界一の投資家と同じくバリュー(割安株)の方が好きです。しかし、今回の結果を受けてグロース(成長株)の方が好きにならなければならないと思いました。

結論・・・米国グロース『VUG』の方が優れる。
詳しくは続きをご覧ください!!
米国バリュー『VTV』vs 米国グロース『VUG』【企業概要】
米国バリュー『VTV』の企業概要
バンガード・バリューETF(Vanguard Value ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックスに連動する投資成果を目指す。米国の大型株を保有。総資産を指数構成銘柄に投資し、完全複製戦略に従う。マルチファクター方式を用いて保有銘柄のウエートを算定。
Bloombergから引用
米国グロース『VUG』の企業概要
バンガードグロースETFは、米国籍の上場投資信託。CRSP USラージキャップ・グロース・インデックスに連動する投資成果を目指す。全資産をインデックス構成銘柄に同比率で投資する。
Bloombergから引用
米国バリュー『VTV』vs 米国グロース『VUG』【基本情報】
銘柄名 | VTV | VUG |
---|---|---|
運用会社 | バンガード社 | バンガード社 |
発行日 (運用年数) | 2004年1月30日 | 2004年1月30日 |
運用総額 | 約9.3兆円(第9位) | 約9.2兆円(第10位) |
株価 (購入しやすさ) | 15,620円 | 33,414円 |
経費率 | 0.04% | 0.04% |
配当利回り | 2.09% | 0.49% |
配当月 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
投資対象 | CRSP USラージキャップ・ バリュー・インデックス | CRSP USラージキャップ・ グロース・インデックス |
構成銘柄数 | 350銘柄 | 280銘柄 |

運用総額、株価(購入しやすさ)、配当利回り、構成銘柄数は米国バリュー『VTV』の方が優れています。発行日(運用年数)、経費率、配当月は同じです。投資対象が異なるだけで大きな特徴は似ていますね。
米国バリュー『VTV』vs 米国グロース『VUG』【シミュレーション結果】
ポートフォリオの割合
- 米国バリュー『VTV』
- 米国グロース『VUG』

リスク&リターン面
- 米国バリュー『VTV』:1勝6敗
- 米国グロース『VUG』:6勝1敗
銘柄名 | VTV | VUG |
---|---|---|
運用後の金額 | 39,418ドル | 69,799ドル |
年率 | 8.62% | 14.43% |
標準偏差 | 14.95% | 15.49% |
最低成績の年率リターン | -35.87% | -30.02% |
最高値からの最大下落率 | -54.78% | -47.18% |
シャープレシオ | 0.55 | 0.76 |
ソルティノレシオ | 0.79 | 1.18 |


リスク&リターン面・・・米国グロース『VUG』の勝ち
項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |
キャピタルゲイン(収益面)
- 米国バリュー『VTV』
- 米国グロース『VUG』



キャピタルゲイン(収益面)・・・米国グロース『VUG』の勝ち
インカムゲイン (収入面)
- 米国バリュー『VTV』:17勝0敗
- 米国グロース『VUG』:0勝17敗


インカムゲイン(収入面)・・・米国バリュー『VTV』の勝ち
トータルリターン
- 米国バリュー『VTV』:+359.7%
- 米国グロース『VUG』:+653.5%


トータルリターン・・・米国グロース『VUG』の勝ち
まとめ
- リスク&リターン面・・・米国グロース『VUG』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・米国グロース『VUG』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・米国バリュー『VTV』の勝ち
- トータルリターン・・・米国グロース『VUG』
- 結論・・・米国グロース『VUG』の方が優れている。

インカムゲイン(収入面)のみ米国バリュー『VTV』が優れているという結果になりました。しかし、インカムゲイン(収入面)を含んだトータルリターンで米国グロース『VUG』の方が優れていたので、総合的には米国グロース『VUG』の方が優れています。僕はどうしてもバリュー株(割安株)の方がお得感があり、インカムゲイン(収入面)も優れているので良いという考えから抜け出せずにいます。今回の結果を受けて、グロース株(成長株)に投資した方がリターンが大きくなるという認識に改めようと思います。キャピタルゲイン(収益面)を重視するのか、インカムゲイン(収入面)を重視するのかは永遠のテーマです。僕は迷いに迷ってどちらも狙うようにしました。笑 今回の結果を、皆さんのポートフォリオ形成の参考にしていただければ幸いです。今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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