長期債券『BLV』vs 超長期債券『EDV』【徹底比較で結論あり】
株式市場が絶好調の中では話題になることが少ない債券です。基本的には債権比率を高めれば高めるほどポートフォリオのパフォーマンスは下がります。
しかし、株式市場が永遠に右肩上がりということはありえません。どこかで必ず調整が入ったり暴落します。株価が暴落した際に、投資した銘柄を投げ売りせずに保有し続ける事ができれば大きなリターンを得ることができますが、メンタル的に非常に難しいです。
ポートフォリオに株式と値動きが異なる債券を取り入れておくことで、リスクを低減することができます。また、株価暴落時には債券の方が回復が早かったり、債券価格が上昇したりするので利益確定し割安な株の購入資金に充てることも可能です。
そうはいっても、債券自体のパフォーマンスもある程度優れていないと面白くないので、今回は長期債券『BLV』と超長期債券『EDV』の比較を行いました。

結論・・・ 長期債券『BLV』の方が優れる。
長期債券『BLV』vs 超長期債券『EDV』【企業概要】
長期債券『BLV』 の企業概要
バンガード長期債券ETF(Vanguard Long-Term Bond ETF)は米国籍の場投資信託。ブルームバーグ・バークレイズ・キャピタル長期国債/クレジット指数に連動する投資成果を目指す。同インデックスは、米国債、投資適格社債、国際債券のうち、償還期間が10年を超え発行残高が中規模以上の銘柄で構成される。
Bloombergから引用
超長期債券『EDV』 の企業概要
バンガード超長期米国債ETF(Vanguard Extended Duration Treasury ETF)は、米国籍の上場投資信託。ブルームバーグ・バークレイズ・キャピタル・トレジャリー・ストリップス債20-30年イコール・パー・ボンド指数の価格と利回りに連動する投資成果を目指す。
Bloombergから引用
長期債券『BLV』vs 超長期債券『EDV』【基本情報】
銘柄名 | 長期債券『BLV』 | 超長期債券『EDV』 |
---|---|---|
運用会社 | バンガード社 | バンガード社 |
発行年月(運用年数) | 2007年4月 | 2007年12月 |
運用総額 | 約6,660億円(110位) | 約1,500億円(213位) |
株価(購入しやすさ) | 11,487円 | 15,396円 |
経費率 | 0.05% | 0.07% |
配当利回り | 2.96% | 2.00% |
配当月 | 毎月 | 1月 4月 7月 10月 |
投資対象 | 償還期間が10年を超える債券 | バークレイズ米国債STRIPS(20-30年) |
構成銘柄数 | 2,684銘柄 | 82銘柄 |

発行年月(運用年数)、運用総額、株価(購入しやすさ)、経費率、 配当利回り、配当月、構成銘柄数は全て長期債券『BLV』が優れています。
超長期債券『EDV』は危険な香りしかしませんね。笑
長期債券『BLV』vs 超長期債券『EDV』【シミュレーション結果】
ポートフォリオの割合
- 長期債券『BLV』
- 超長期債券『EDV』

リスク&リターン
- 長期債券『BLV』:7勝1敗
- 超長期債券『EDV』:1勝7敗
銘柄名 | 長期債券『BLV』 | 超長期債券『EDV』 |
---|---|---|
運用後の金額 | 23,497ドル | 19,156ドル |
年率 | 7.02% | 5.30% |
標準偏差 | 9.24% | 20.48% |
最低成績の年率リターン | -8.95% | -35.74% |
最高値からの最大下落率 | -12.33% | -37.15% |
シャープレシオ | 0.73 | 0.33 |
ソルティノレシオ | 1.24 | 0.53 |
米国市場相関 | -0.07 | -0.35 |


リスク&リターン面・・・長期債券『BLV』の勝ち
ほぼ全てにおいて長期債券『BLV』が優れています。
米国市場相関では、超長期債券『EDV』は-0.35と株式市場と逆の値動きをすることが分かります。株式市場暴落時にリターンを得るためにも、この特徴は良い思います。
項目 | 意味 |
---|---|
Portfolio (ポートフォリオ) | ポートフォリオの名称 |
Initial Balance (初期投資額) | 運用前の金額 |
Final Balance (最終残高) | 運用後の金額 |
CAGR (年平均成長率) | 1年あたりの平均成長率 |
Stdev (標準偏差) | 価格変動の幅 |
Best Year (最高の年) | 最高成績の年率リターン |
Worst Year (最低の年) | 最低成績の年率リターン |
Max.Drawdown (最大ドローダウン) | 最高値からの最大下落率 ※この値を抑えられていると安心して投資可能。 |
Sharpe Ratio (シャープレシオ) | リターンをリスク(価格変動)で割った数値。高いほど良い。 |
Sortino Ratio (ソルティノレシオ) | リターンを下落リスクで割った数値。高いほど良い。 ※この値が大きいと、下落時の変動に対してリターンが大きくなる。 |
US Mkt Correlation (米国市場相関) | 株式市場との相関係数。1に近いほど株と同じ値動きをする。 ※0に近ければ、株の下落相場に強くなる。 |
キャピタルゲイン (収益面)
- 長期債券『BLV』
- 超長期債券『EDV』



キャピタルゲイン(収益面)・・・長期債券『BLV』の勝ち
インカムゲイン (収入面)
- 長期債券『BLV』:11勝2敗
- 超長期債券『EDV』:2勝11敗


インカムゲイン(収入面)・・・ 長期債券『BLV』の勝ち
トータルリターン
- 長期債券『BLV』:164.8%
- 超長期債券『EDV』:195.6%


トータルリターン・・・超長期債券『EDV』の勝ち
キャピタルゲイン、インカムゲインで負けているのにも関わらずトータルリターンは超長期債券『EDV』の方が優れていました。不思議です。
まとめ
- リスク&リターン・・・長期債券『BLV』の勝ち
- キャピタルゲイン(収益面)・・・長期債券『BLV』の勝ち
- インカムゲイン(収入面)・・・長期債券『BLV』の勝ち
- トータルリターン・・・超長期債券『EDV』の勝ち
- 結論・・・長期債券『BLV』の方が優れている。

長期債券『BLV』の方が優れているという結論に至りました。
トータルリターンのみ超長期債券『EDV』が優れているという点が不思議です。
どちらに投資しようか迷っていらっしゃる方は長期債券『BLV』がオススメです。
ちなみに僕は両方保有しています。
長期債券『BLV』・・・143万円
超長期債券『EDV』・・・161万円
今回の記事が皆様のポートフォリオ形成の参考になれば幸いです。
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本日は以上です。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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